比嘉真美子(本部高校)が27ホールでベスト8に名乗りをあげた。1回戦は大山亜由美(鹿児島ガーデン)を相手に6and5、13番ホールで勝負を決め、2回戦も5and4と圧勝した。こちらの決着ホールは14番で、1、2回戦合計でプレーしたのは27ホールでしかなかった。
「1回戦は、ショットもパットも調子良くて、終始自分のペースでプレーできました」
インターバルをはさんで臨んだ佐々木琴乃(朽木)との2回戦は、うって変って「ドタバタのスタートになってしまいました」。1番ホールのティーショットは「考えられないぐらいの」いわゆるチーピンで左林に。このホールを落としてのスタートとなった。続く2番で佐
々木のボギーに助けられた格好でオールスクェアに戻したが、まだ地に足がつかない状態でいた。
ようやく落ち着けたのは4番ホールからで、これは比嘉についた男性ハウスキャディーのおかげだという。「打ち急いでいるよ。自分のリズムで打とうよ」
ここからは、4、5、6番と3ホール続けてアップして流れを作り、8、9番も連続アップで5アップと大量リードを奪った。そして10番からは堅実なプレーでパーを重ねてスキをみせない。迎えたドーミーホールの14番も分けて危なげなく勝ち切った。
ここまで順調に進んできた比嘉にも、この春には大ピンチがあった。3月に日本ゴルフ協会(JGA)から派遣されたクィーンシリキットカップで日本チームの切り札と期待されていたが、同カップでは突然調子を崩して第1日から76、77、80と「とんでもないゴルフ」(比嘉)で、団体戦のスコアに一度も組み入れられることなく競技を終えた。帰国後「クラブを見たくもない」というほど落ち込んで「家に引きこもった」そうだ。この間、自分のゴルフを振り返り、母親やコーチと何度も話し合い「自分のゴルフを1から作り直す」という結論を出して再びクラブを手にするようになった。
飛距離を武器にした攻めのゴルフ。それが崩れたときにどうするか。「ショットの精度を高めることはもちろんですが、ショートゲームのバリエーションを増やすことと、その精度を高めることも同時に練習していかなければならないということで、練習しました」
その成果が、2回戦の数ホールでみせたグリーンをはずした状況でのパーセーブに現れていた。
|