低年齢化が進む日本女子アマチュアゴルフ界。今年の出場選手の平均年齢も17.8歳にまで下がっている。毎年のように新星が出現する日本女子アマで、今年もまた一人、将来が期待される中学3年生が現れた。
ベスト8で唯一人の中学生、佐藤耀穂(太平洋アソシエイツ佐野ヒルクレスト)は、2回戦で19ホールの熱戦の末に、JGA女子ナショナルチームの歴代メンバーでもある香妻琴乃(宮崎レイクサイド)を破る金星をあげて見せた。
マッチは前半から香妻ペースで試合が進む。「バーディチャンスはあったけれど、ラインを読みすぎてしまったり、タッチをあわせ切れなかったり」して決めきれない佐藤。しかし、これが若さの強みな
のか「入らなければ仕方ないし、深く考えないようにした」と、潔い割り切りで、14番までに2upのリードを許しても「まだ残りホールはあるし。少しは焦りましたけど、焦らないようにと自分に言い聞かせていました」。その言葉通り、15、16番を奪いオールスクウェアに持ち込んだ佐藤。
17番では3パットで再びリードを許すが、最終18番で4メートルのバーディをねじ込んで、勝負をエキストラホールまでもつれ込ませる。この粘りに屈したのか、香妻が19番ホールでティーショットを右にミスして、佐藤のベスト8入りが決まった。初の日本女子アマでベスト8入りの快挙にも、「もちろん嬉しいのですが、それよりも、楽しくプレーできていることに満足しています。父も、楽しくやってこいと送り出してくれましたし、その言葉通りに来ていますから」と屈託がない。佐藤は、父の教え通り、明日もマッチプレーを楽しむことができるか。
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