今年の日本女子アマNO.1の座をめぐる決勝マッチは比嘉真美子(本部高校)と池田智廣(フィリピン)の対戦となった。今大会、両選手第1日、第2日のクォリファイングラウンドを同じ組でプレーしている。この段階では池田がメダリストとなり、比嘉は8位でのマッチプレー進出だった。
そこから比嘉は1回戦で大山亜由美、2回戦では佐々木琴乃を大差で下してベスト16に進み、さらにこの日の準々決勝では後半にペースを取り戻しての逆転勝ち、準決勝では昨年までJGAナショナルチームでいっしょに活動していた堀奈津佳(徳島)との顔合わせとなった。
静かな立ち上がりから一転してゲームが動き出したのは、4番ホールだった
。比嘉、堀ともにティーショットを引っ掛けて、OBゾーン近くに曲げた。両者そろって暫定球処理をして最初のボールを確認する。比嘉のボールは、際どくセーフだったが、堀のボールはOBラインを越えていた。この明暗が、その後の流れにまで大きくつながっていった。
続く5番では第2打でグリーンをオーバーした比嘉がピンチに立たされたかに思えたが、ここから難しい下り傾斜のカップに直接飛び込ませるチップインで2アップ。
比嘉ペースとなって、堀のリズムに乱れが生じた。8番をボギーにすると、9番でもラフからの第2打をバンカーに打ち込む。比嘉の連続アップとなって前半で4アップと差が広がってしまった。
一方の池田は、準々決勝でJGAナショナルチームの鬼頭桜とのマッチを大熱戦の末に1アップでしのぎ切ると、準決勝マッチでは佐伯珠音を終始リードする展開で決勝マッチに勝ち上がった。
決勝マッチでの対戦が決まった両選手は、第2日までのお互いの印象をこう語った。
「チヒロは、ショットメーカーでゴルフが上手い」(比嘉)
「比嘉さんは、とても飛ぶ。(ドライバーショットは)自分より20ヤードから30ヤード先にいっていた。パワーヒッターで攻撃力がある」(池田)
初出場で初優勝、それも2003年大会の宮里藍、2009年大会の藤本麻子に続く3人目の完全優勝(メダリストから優勝)がかかる池田か。ここ2大会続けてベスト16で競技を終えていた比嘉が、その壁を突き破った勢いで一気に頂点に立つか。いよいよ頂上決戦だ。
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