今大会では、優勝候補のひとりに名前を挙げられている高橋恵(佐久長聖中3年)が、2位タイと好位置につけた。スタートホールでは、ちょっとしたハプニングがあった。第2打をトップ(というか、ほとんどチョロ)して、第3打がグリーンまで130ヤードも残ってしまった。ここから2.5メートルに3オンさせ、このパットを「気合いでねじこんで」パーをセーブした。
「考えられないほどの大ミスをカバーできたことで、集中力が高まりました。ケガの功名でしょうか」
続く2番(パー4)でも8メートルの下りスライスラインを「今度は勢いで」沈め、3番パー5では7番ウッドでの第2打をグリーンオーバーさせたものの60センチに
寄せて連続バーディ。4番では、逆に3パットのボギー。7番パー3では、バンカー左のラフからチップインのバーディ。ここまでは、1番ホールでのできごとが、良かれ悪しかれ尾を引いていたような内容だった。
アウト終盤になってようやく落ち着きを取り戻して安定したゴルフ内容になり、8ホール続けてパーのあと、16、17番を連続バーディにして69でホールアウトした。
心に期すところがある。「今年は、勝ちたい、じゃなく勝たなければいけないと思って試合に臨んでいます。昨年大会はスケジュール調整、体調管理ができずに思ったようなゴルフができませんでした。甘かったです。その反省から、今年は、この大会に照準を合わせて調整してきました」
ナショナルチームの育成選手となり、それまで「大嫌いだった」というトレーニングの重要性、必要性に目覚め、ランニングも日課としてこなしてきた。ここにきて気付いたこともある。この1年、不振続きだったパッティングについてだ。
「自分では、なんでパットが決まらないのか、ずっとパッティングのことばかり気にしていたのですが、冷静に分析すれば、それだけじゃなかったことに気付いたのです。パットが決まらないというより、決めやすいところに乗っていないということです。だから、今大会は、パッティング以前のところで、もっとマネージメントを考えて打つ。そのためにはショットの精度を高める。そんなテーマに取り組みました」
かなり周到に準備して臨んだ12―14歳の部最後の戦い。2日目以降も注目していきたい。
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