9歳で始めたゴルフ。中学3年の伊藤栞奈(千葉市立みつわ台中3年)にとっては、今年が6年目ということになる。この間のベストスコアを聞くと「この夏に出した69です」という答えが返ってきた。
第1ラウンド、伊藤は、この自己ベストスコアをみごとに更新した。1番ホールからのスタートで前半を4バーディ・1ボギーの33をマークした後、後半にターンしても10、13番のパー5でバーディを重ねての5アンダーパー68だった。
150センチ。小柄だ。ドライバーショットの平均飛距離は200ヤードだという。けっして飛ぶ方ではない。飛距離のハンディキャップを補って余りあるショットの正確性とパッティングを含めたショ
ートゲームの上手さが、伊藤の最大の武器だ。
「今日は、ドライバーショットのコントロールがよくて、いいポジションからグリーンを狙っていけました。ショットの調子のよさが、結果につながりました。でも、こんなに大きな試合で自己ベストが出るなんて思っていなかったので、うれしさをとおり越して驚きです」
好スコアの裏には、1打毎の集中がある。そこが昨年までと最も大きく変わったところだという。
「落ち着いて考えられるようになりました。これまでは、漠然とフェアウェイを狙って打っていることが多かったのですが、もっとしっかりとターゲットを絞って打つようにしています。そうしたら、スコアがまとまるようになってきました」
ターゲットを決めたら、迷わずに打つ。思い切りのよいゴルフができるようになってのベストスコア更新。「残る2日間も、今の自分のスタイルである思い切りのよいゴルフができればいい。それで優勝なら最高の結果だと思います」
明日に向けての課題もあった。それはパー3ホールのプレーだ。「4ホールのうちグリーンをとらえたのが1ホールだけでした。狙いすぎて緊張してしまったのかもしれません。確実に乗せてパットで勝負…そういう流れにしていきたいです」
自己ベスト更新の勢いで、目標は優勝。ここでもターゲットは絞り込んでいる。
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