本選手権初出場の水石琢哉(中央大学1年)が健闘を続けている。首位と3打差の6位タイで第3ラウンドを迎えた水石は、スタートの1番で160ヤードのセカンドショットを7番アイアンで30センチにつけるスーパーショットでバーディ発進を決める。飛距離の出ない水石にとって「すごく難しい」という229ヤードの2番(パー3)をパーで切り抜けて、「波に乗れた」。4番で左バンカーからのセカンドショットを4メートルにつけてバーディとすると、6番(パー5)、7番では5メートル、9番で6メートルのパットを決めて、前半で5つスコアを伸ばした。
後半も10番(パー5)でスコアを伸ばすと、12番で5メートルをねじ込んでバ
ーディ。17番はこの日唯一の3パットのミスからボギーを叩いたが、7バーディ・1ボギー。自己ベストを更新する66でホールアウトして、通算9アンダーパーで3位タイと順位を上げた。「この3日間で一番アプローチとパッティングが良かった」と笑顔を見せる水石。
自らの生命線であるショートゲームの冴えが好スコアに繋がっている。水石は高校3年生の昨年の関東ジュニアで優勝しているが、優勝争いの中に加わるのはそれ以来で、「優勝のチャンスも久しぶりなので…もちろん優勝は狙いたいけれど、気楽にプレーすることを心がけたい」と謙虚に語る。「9アンダーパーで貯金もたくさん出来たし、笑ってプレーできるぐらいの余裕が持てれば」と話す水石の最大の不安は、体力か。4日間競技は、日本学生が初めてといい、第1ラウンドが終わった後でも、「とりあえず完走したい」と言っていたほど。この日のホールアウト後も、盛んに体の疲れを訴えていただけに、最後まで集中が保てるだけの体力が残っていれば、上位陣を脅かすかもしれない。
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