松山英樹(東北福祉大学2年)は1、3番でバーディを奪い、4番で3パットのボギーを叩くも前半を1アンダーパー35でターンした。同じ組でプレーをする大学の先輩、藤本佳則も同じく1アンダーパーで、この時点で2人とも通算7アンダーパー、首位は通算8アンダーパーの水石琢哉だった。
後半に入って、12番で松山がバーディを奪い、8アンダーパーとした。が、14番で思わぬ落とし穴が待っていた。フェアウェイからの第2打、残り150ヤードを9番アイアンで「しっかり打ったつもり」が、グリーン手前のウォーターハザードに入ってしまった。ここでダブルボギーを叩き、松山は一歩後退。藤本はこのホールから3連続バーディを奪
い、首位に並ぶ。松山は「あれだけ素晴らしいパッティングをされたら、かなわない」と脱帽するほどの藤本の出来だった。
だが、松山もこのままでは終わらない。上がり3ホールで「3連続バーディを」獲らないと「勝負にならない」と攻勢に出る。16番2メートルを沈め、バーディ。17番では残り60ヤードの第2打を50センチにつけてバーディ。18番ではラフからの第3打のアプローチ(15ヤード)を見事にチップイン・イーグルで締めくくり、通算10アンダーパーでホールアウトした。
これで首位の藤本と1打差の2位につけた。7月末のツアー競技「サン・クロレラ クラシック」、先週のユニバーシアード競技大会(中国・深圳)と、最近の2試合ではいずれも松山が藤本に勝っている。「負けるにしても勝つにしても相手は藤本さんがいい。1打差の位置にいられて良かった」と本選手権でも格好の展開となった。最終ラウンドは「藤本さんは確実に5つ伸ばしてくるので、それ以上伸ばさないと」と最低でも6アンダーパーが目標となる。それには「攻め切れなかったパッティングを入れていかない」と追いつくことは出来ない。優勝スコアがどこまで伸びるのか、ユニバーシアード金メダリストと銀メダリストの争いに目が離せない。
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