首位と2打差の2位タイでスタートした柳澤美冴(法政大学3年)は、第2ラウンドを10番ホールからティーオフ。昨日、ダブルボギーを叩いてスコアを崩すきっかけとなった鬼門の11番(パー3)は、デジャブのようなティーショットだった。昨日、ミスしたバンカーに今日も打ち込んだ柳澤。しかし、この日はここから必死のパーセーブを見せて、粘りを見せる。13番では190ヤードのセカンドショットを7番ウッドで「グリーン手前から」という狙い通りに1メートルにつけてバーディ。前半を35で終えた。
後半の1番からは「貯金をしたい」というコース。その言葉通り、1番でバーディを奪ったが、3番(パー5)で攻めの気持ちが裏目
に出た。2オンを狙ったショットがグリーンまで60ヤードの距離のあるバンカーに入り、このホールでまさかのボギー。続く4番では、2打目地点で「5番アイアンか6番アイアンか」悩みに悩んで「ホールロケーションが奥だったので、思い切り突っ込もうと」5番アイアンで放ったショットは、グリーンをオーバー。アプローチもグリーンをこぼし、4オン・1パットで連続ボギー。8番でもボギーを叩いた柳澤は、後半で2つスコアを落とし、73でホールアウト。しかし、通算4オーバーパーは、荒木美友とともに首位タイとなった。
トップタイには満足しているが、自分のスコアには、「このショットの調子ならアンダーパーを出せてもおかしくないのに…」と全く納得はしていない。その要因は、「マネジメントが出来ていない」と分析する。攻めるホールと守るホール、ピンを狙う場面とパーを狙う場面。それがちぐはぐで、思うようにスコアが伸ばせないのだ。それでも、柳澤は日本女子学生初優勝のチャンスを迎えた。「2日間で前半と後半、どちらかはアンダーパーを出せているし、周りのプレーとスコアを見ながらパープレーを目標に出来れば…」と語るが、表情には若干の不安も感じさせる。
それは、最終ラウンドで首位に立ちながらも2位に終わった2009年大会と、3位に終わった今年の関東女子学生のトラウマがあるからかもしれない。「首位に立って迎えた最終ラウンドで自滅してしまって…結局優勝争いにも加われずに逆転負けしています。周囲の方々からは、それはメンタルの問題といわれているので、明日は、絶対に勝ちたい」と3度目の正直を現実のものにするべく、強い気持ちでプレーに臨むつもりだ。
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