HOME
Championship [本選競技]
競技会トップ
フルリーダーボード
ホールバイホール
ホールサマリー
ホールロケーション
組合せ・スタート時刻
気象状況
競技報告
出場選手
競技概要
観戦案内
TV放映
フォトギャラリー
歴代優勝者
主な記録
本選競技日程
Championship Reports
競技報告
【柳澤の初優勝の陰に先輩の助言が】
第3日 競技報告:JGA 写真:JGA
通算4オーバーパーの首位タイで最終ラウンドをスタートした柳澤美冴(法政大学3年)は、出だしの1番で8番アイアンで残り145ヤードのセカンドショットを放った。このショットは、グリーンの傾斜を利用し、50センチにつくスーパーショット。スタートでバーディを決めた柳澤は、苦戦する荒木を尻目に6番(パー5)で3メートルを沈めるなど前半で2つスコアを伸ばした。

この時点で、柳澤を追うのは、3連続ボギーを叩くなど乱調な荒木に変わって、粘りのプレーを見せた佐藤千紘になった。「荒木さんはパッティングが上手いとうイメージがあったけれど、ホールを舐めたりして、余り決まっていなかった。それよりも、佐藤さんが良い
プレーをしていて、それに引っ張られるような感じでした」と前半を振り返る。このまま、柳澤が一方的にスコアを伸ばすかと思われた後半だったが、思わぬ躓きを見せる。

「3日間で一番ショットが好調だった」という柳澤は、前半で3メートル前後のパットが続き、「初めて10メートルのパットが残った」という10番で3パットのミスから初ボギーを叩くと、続く11番も3パットで連続ボギー。自分自身が課題としていたメンタルの弱さが露呈したかと思われた柳澤を救ったのは、同じ大学で2009年大会優勝の綾田紘子とディフェンディングチャンピオンの大堀薫の言葉だった。昨晩、2人から電話で連絡を受けたという柳澤は、綾田に「自分の目標を決めて、それに集中してプレーしなさい。それを達成できて負けたとしても、それはしょうがないことと割り切って」と、アドバイスを受けたという。この言葉を胸に、この日の目標をアンダーパーに定めてプレーを続けていた柳澤は、13番でアプローチのミスからダブルボギーのピンチを迎えるも2メートルのボギーパットをねじ込んでみせた。「12番をボギーにおさえられたのは、大きかった」という柳澤は、14番で3メートル、16番(パー3)では、ティーショットを1.5メートルにつけてスコアを伸ばす。この時点で目標の1アンダーパーとしたが、17番でボギー。この日は、4バーディ・4ボギーの72と惜しくも目標クリアはならなかったが、悲願の初優勝を手にした。

「これまでは、相手のプレーを気にしてしまって、自分がスコアを崩してきましたが、綾田さんの言葉で自分自身のプレーに集中できました」と、綾田への感謝を素直に話す柳澤。2度の逆転負けの悪夢を振り払っての初優勝だが、「15番で1メートルのチャンスを外したり、目標のアンダーパーをクリアできなかったり…優勝は自信になりましたが、まだまだ自分には課題が多いです」この優勝をきっかけに、更なる飛躍を遂げたい柳澤は、タイトルとともに、大きな宿題を見つけたようだ。


その他の記事はこちら
戻る