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[国際競技]
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JGA National Team Official Supplier |
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【新たな挫折を味わう結果となった比嘉】 |
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快晴微風の絶好のコンディションと昨日から上向いているショットの調子を考えて、比嘉真美子(本部高校2年)は、「3ホールに1つのバーディをとり、5アンダー」の目標を立ててスタートを切った。
目標通り3ホール目でバーディを獲った比嘉は、5番で4mのバーディチャンスから3パットのボギーにしてしまうが動じることなく、続く苦手としている6番では、ティショットをユーティリティーで2日間つかまったポットバンカーを確実に避け、パーできり抜けると、9番(Par5)で6mの下りのスライスラインをねじ込み1アンダーで前半を折り返した。
「後半は距離の短いホールが多く、Par5も相性が良いので少なくともあと
2~3つは伸ばせる」と現実じみてきた目標スコアに比嘉は、さらに集中力を高めて後半に臨んだ。しかし、迎えた12番で比嘉は再びリンクスコースの洗礼を浴びる。「快心ではないがではないがよい当たりだった」というドライバーでのティショットは、比嘉のイメージより若干左よりに飛び「少しラフにはいったかな?」と思ったボールは、ヒースが絡み合うラフに入りロストボールとなってしまった。このホールダブルボギーとした比嘉のスコアはあっけなくオーバーパーになってしまった。
「このままでは終われない」と比嘉は、「全ホール狙う」と萎える気持ちを吹っ切るように放った13番(Par3)でのティショットは、狙い通り右横の傾斜にキックしピン手前2mにつけバーディを奪い、スコアをイーブンに戻し悪い流れを断ち切った。
14、15番とバーディを奪えなかった比嘉は、昨日イーグルを奪った16番で勝負にでた。思い切り振りきったドライバーショットは、フェアウェイセンター270ヤードのビックドライブ。ピンまで188ヤードの2UTでのセカンドショットも快心のあたりで、ピン奥8mのベストポジションにナイスオン。バーディは確実かと思われたが、「無意識のうちに強く打っていた」というファーストパットは、4mオーバー。返しのバーディパットも外し、このホールパーにしてしまう。
残りホールが少なくなるにつれて、疲労もピークに近づき比嘉は徐々に追い込まれ、スタート時点で立てた5アンダーの目標はすでに、1アンダーまで下がっていた。難易度の高い上がり2ホールで最低1つのバーディが必要とされる状況下で、比嘉は、17番でラフからのPWでのセカンドショットをクラブに絡み付くラフの影響で、40ヤードショートしてしまう。完璧かと思ったアプローチもピン手前4mで止まってしまった。パーパットも決められずこのホール痛恨のボギーとしてしまい、比嘉のアンダーパーの目標は、このホールで現実的に潰えてしまった。「難しい17番で、練習ラウンドも含め一度もパーを獲れなかった。自分の技術力のなさを象徴しているホールだった」と肩を落とし話す比嘉。続く18番もセカンドショットのミスでボギーにしてしまい。この日3バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの74、通算29オーバーの36位で大会を終えた。
「ナショナルチームで多くの国際試合でいろいろな国でプレーをさせてもらい、ある程度のコースに対応できる技術は持っていると思っていたが、英国のリンクスコースでは、全く通用しなくて・・・。自分のゴルフの未熟さを思い知らされました。アプローチ、パッティングのバリエーションなどまだまだ学ぶことは山ほどあり、ゴルフの奥深さを改めて実感しました」とホールアウト後、比嘉は涙をこらえながら完膚なきまでに打ちのめされた今大会を振り返った。「もっともっと、このような日本にないコースで経験を積まないことには、日本でしか戦えないプレーヤーになってしまうと痛感した。この経験は絶対無駄にしてはいけないと思ってます。」と敗戦の中から新たな決意を固めたように見えた。
2008年にナショナルチーム・育成部員になって以来比嘉は、多くの挫折を乗り越えチームのエースまでに成長してきた。そんな比嘉にとって、ゴルフの原点であるリンクスコースに触れ、ゴルフの奥深さを感じ、新たな挫折を味わう結果になった今大会であったが、来年プロゴルファーへの大きな岐路に立つ比嘉にとって、今大会での経験は自分が進むべき道をより明確にする道標になったのではないだろうか。
歴代日本代表メンバーの中でも、とりわけ多くの挫折を国際競技の度に味わった比嘉だから見える進むべき道・・・。比嘉がこの挫折を乗り越えるとき、世界羽ばたいていることを期待したい。なぜならば、それは、育成選手に入った際に、比嘉自身が語った夢「世界一のゴルファーになりたい」への一歩へとつながるのだから。
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