トップタイでインからスタートした中学2年生の松原由美は、いきなり3パットでボギー発進となった。それもファーストパットを2メートルもショートさせての3パットだった。普通なら、ちょっと動揺するところなのだろうが、松原は違っていた。
「きのうが24パットとできすぎだったから、スタートで3パットしてもまだお釣りがくるぐらい。ま、いいか…と気持ちを切り替えるまでのこともありませんでした」
続く11番でもファーストパットを1・5メートルほどショートさせたが、今度はきちんと決めてパーをセーブした。ここからは、次々にバーディーパットを決めていった。12番3メートル、13番8メートル、16番1メート
ル。アウトにターンしてからも1、2番でそれぞれ2メートル、5メートルを沈めて連続バーディー。最終ホールとなった9番パー5も3メートルを決めるバーディーで締めくくり、前日の70を上回る69をマークして2日間通算で9アンダーまでスコアを伸ばした。
「2日間トータルでは自己ベストスコアです。だから、できすぎなんです」
ことし、特に意識して練習してきたことがある。プロトーナメントのサントリーレディスにマンデーから挑戦しトップタイで本戦出場を果たした。ここで苦しめられたのがラフからのショットだった。「うまく打てないし、グリーンに乗せられませんでした。これは、自分の弱点だと思って、ちょっとカット気味にクラブヘッドを抜いてボールが上がるようにする練習をしました」
その効果が、今大会に現れた。ラフからのショットもグリーンに乗せられただけでなく、ピン近くに寄せられるようになっていた。2日間で11バーディーの量産は、好調なパッティングだけではなく、ショットでたくさんのチャンスを作り出せた結果である。
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