昨年までJGA女子ナショナルチームの中心選手として活躍してきた比嘉真美子(カヌチャ)と準々決勝で対戦したのは、今年のナショナルチームのエース鬼頭桜(美濃加茂高校)。
新旧ナショナルチーム対決となったこの試合は、比嘉が圧倒的な強さを見せて鬼頭に付け入る隙を与えず、4and3で勝利を収めた。スタートからチャンスにつけていたのは鬼頭。しかし1番でバーディパットを外して分けると、2番から比嘉が一気に攻め立てる。6番で鬼頭が「入ったかと思った」という惜しいパットを外して比嘉にリードを奪われると、7番では20メートルはあろうかというラインを比嘉がねじ込み、2upとリードを広げる。これで流れを掴んだ比
嘉に対して、鬼頭はなすすべなく今年もベスト8で姿を消した。
「今年は地元開催ですし、女子アマに勝ちたいと思って照準を合わせてきたのに…」と、消え入りそうな声で話す鬼頭。「比嘉さんは、100ヤード以内のショットが凄く良くて、勝負どころのパットも必ず決めてくる。自分との差を感じた」と完敗を認めざるを得なかった。「今年こそはという気持ちでいたのに、結果は昨年のベスト8を上回れず…悔しさだけが残ります」と悔し涙を堪える鬼頭。順位は昨年と同じベスト8に終わったが、「今年は、メンタルも強くなったし、ドライバーの飛距離で20ヤードは伸びていた。そういう意味では成長を感じることが出来た」と本大会を振り返ったが、鬼頭にとっては成長の充実感よりも、比嘉との「100ヤード以内のショットの精度とパッティングの技術」の差をまじまじと見せ付けられる課題を発見できたことのほうが、大きな収穫だったのかもしれない。
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