JGAナショナルチームメンバーの香妻陣一朗は、目標だったベスト8入りを果たし、「正直、ホッとしました」と顔をほころばせた。
1回戦は小野田享也との対戦。九州アマを制した香妻と中部アマ優勝の小野田との地区アマチャンピオン対決は、香妻が終始リードを奪う展開で4and3で2回戦進出を決めた。ベスト8がかかった準々決勝は、山岡成稔とのマッチアップ。この2回戦、香妻は1回戦とは逆に終始山岡に先行を許す苦しい展開を強いられた。1番を山岡がバーディで奪うと、2番も連続バーディで2up。香妻は2度追いついたが、9番でバーディを奪われて、前半は山岡が1upのリードを守って後半に折り返した。「前半はボギーを打た
ないようにと心がけてプレーをしていましたが…ショットがあまり良くなくて」と厳しい状況を振り返る。しかし、10番で勝負の流れが変わる。山岡からのコンシードでこのホールを奪った香妻は、続く11番もバーディを奪い、このマッチで初めて香妻がリードを奪う。14番で山岡のボギーで2upとリードを広げた香妻だったが、15番の山岡のバーディで再び勝負の流れは混沌とし始める。16番で山岡がバーディを奪ってオールスクウェアに持ち込まれた香妻は、「この時はヤバイと思いました。2ホール連続で取られて、流れは山岡さんに行っていると…」その疑念を打ち消したのは17番のバーディ。6メートルのスライスラインは、「ホールの手前で切れるかと…」思ったのが、ホールに沈んだ。このホールで再び1upのリードを奪った香妻が、粘る山岡を振り切った。「ベスト8は目標でしたから。嬉しいよりも安堵感ですね。これで日本オープンにも出場できますし」と話した香妻だが、「ここまで来たら、最後まで」と、目標を上方修正した。日本アマの新たな目標のためには、まず明日、昨年までJGAナショナルチームメンバーだった田村光正との準々決勝で勝利を収めなければならない。「ボギーを打たないこと。それを第一にしてプレーします」と、改めて気を引き締めていた。
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