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競技報告
【準々決勝の敗者たち】
第4日 競技報告:JGA 写真:Gary Kobayasi
伊藤誠道
田中政佳
日本アマ優勝を目指し、熱戦が繰り広げられた準々決勝。どのマッチも対戦者それぞれの意地とプライドをぶつけ合う好試合となった。
しかし、勝負は無情で必ず敗者が生まれる。惜しくも準々決勝で姿を消した選手達は、充実感と悔しさが入り混じった複雑な表情を見せていた。

《伊藤誠道 小袋秀人に1upで敗退》
小袋秀人との戦いを終えて「バチバチでした」と伊藤誠道は振り返った。4バーディ・ノーボギーの伊藤に対して、小袋は5バーディ・ノーボギーと「100人が見たら100人がいい試合だったと思う」というほどの好ゲームだった。伊藤は前日に「ボギーを打たないように」といっていたとおりのゴルフを展開したわけ
田村光正
久志岡俊海
だが、残念ながら勝利には結びつかなかった。
「相手が完璧だったのかな…」とうなだれた。
それでも前日の2回戦で尊敬する先輩の伊藤涼太との対戦の経験が、この準々決勝に活きたという。「2回戦があったからこそ、準々決勝を」戦えたという。でなければ「ぼろ負けしていたでしょう。5アンド4ぐらいで」という。それだけ伊藤涼太との戦いが今回の「自分の収穫」だった。
このあとは8月に日本ジュニアゴルフ選手権競技、10月に日本オープンゴルフ選手権競技と続く。「気合を入れてやらないといけなくなった」と更なる飛躍を誓った。

《田村光正 香妻陣一朗に2and1で敗退》
ホールアウト後の田村光正は、苦渋に満ちた表情だった。この1年で「ほんの少し軽く振って、方向性を重視するようになった」アイアンショットは抜群の安定感だったし、薄氷の勝利ながら、1回戦の伊藤慎吾との対戦では、グリーン手前30ヤードからのロブショットのアプローチを直接ピンの旗に当ててチップイン・バーディで決着をつけるなど、運も味方していた。しかし、準々決勝の香妻は、田村の安定感を凌ぐ爆発力だった。6バーディを奪った香妻に必死で食らいつく田村であったが、17番ホールで力尽き、2and1で敗退した。「香妻選手は凄くパットが入っていて…自分も調子が良くてチャンスが作れたのですが…」と、言葉をつなぐ。この1年、「ゴルフのレベルは格段に上がってきた」という実感は得た。それでも、準々決勝の壁を敗れなかった。「さらに上にいくためには、パットの精度が必要でした。3~5メートルのチャンスを、どれだけ決められるか。それを決められるように、練習したい」と、課題を口にした。さらに、これまで「グリーンオンの確率を考えて」安定感を求めてきたショットも、「もっと降れるようにしたい。距離も求めたい」飛距離と安定性の両立を目指すという。自分の成長を実感できた日本アマを終え、既に田村の来年への挑戦が始まっている。

《田中政佳 比嘉一貴に6and4で敗退》
ベスト8の中でただ一人、社会人ゴルファーとして奮闘していた36歳の田中政佳も準々決勝で力尽きた。高校2年生の比嘉一貴を相手に、前日韓国の「LEEをやっつけた勢いでいきたかった」が、この日は「パッティングが入らず」6and4で敗れた。
田中はこの日は「グリーンが重い」と感じ、「バーディが獲れず、その分負けた」という。対する比嘉は「グリーンが重いとは感じているように見えなかった」ことから、グリーン上でのタッチの差が出てしまったようだ。
それでも「みんなの応援があってここまでこられた。ギャラリーの力で…感謝しています」と準々決勝敗退の結果にも満足した様子だった。今後は関西オープンの最終予選に挑戦する。「それまでに体力をつけておきます」と最後は笑顔でコースを後にした。

《久志岡俊海 小西健太に19Hで敗退》
初のマッチプレー進出で準々決勝まで勝ち進んできた久志岡俊海。ベスト4を賭けた戦いは、小西健太とのマッチアップ。同郷の先輩・後輩対決となったこの試合は、エキストラホールに縺れ込む大熱戦となった。先行したのは小西。しかし、すぐに久志岡が取り戻してオールスクウェアとなると、久志岡が「長いパーパットをカツカツに入れて」13番までこう着状態が続く。試合が動いたのは16番、久志岡がこの試合で初めて小西からリードを奪うと、その差を必死に守ったまま、17番ホールに向かう。しかし、17番で小西が起死回生のチップイン・バーディで、両者は再びオールスクウェアに。18番、久志岡が上り1.2メートルのパーパットをねじ込み、両者の決着はエキストラホールに縺れ込まれた。久志岡にとっては、1回戦の荒川英二との対戦に続いてのエキストラホール突入。1回戦の再現を狙った久志岡だったが、勝利の女神は小西を選んだようだ。小西のショットはラフの方向に飛ぶと、なぜか球が見つからない。そのまま紛失球になるかと思われたが、球がくぼみにはまっていたのが見つかって、小西に勝負の流れが傾く。久志岡は、1メートルのパットを沈めれば、次のホールに進める勝負のパットを外して決着した。「小西選手とは、久しぶりにプレーをしたけど、本当に上手い。自分が引っ張られた」と、JGAナショナルチームメンバーで日本選手唯一人のジュニアオープン優勝の実績を持つ小西に脱帽した。「初めてのマッチプレーでしたが、自分の力を出せたら、上位にいけると感じていた」という久志岡。「マッチプレーは、スコアではないし、思い切っていけるのが楽しい」と、力を出し切った爽やかな表情で語る。「悔いが残るのは、やっぱり最後の1メートルのパット。でも落ち着いて4日間を戦えたし、次につなげれば…」と、最後に少しだけ悔しさを覗かせて、奈良国際ゴルフ倶楽部を後にした。

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