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競技報告
【比嘉一貴は「中断で冷静になれた」】
第4日 競技報告:三田村昌鳳 写真:Gary Kobayashi
勝負の天秤は、比嘉一貴と小西健太の間を、行ったり来たり。シーソーというには、軽い響きだ。
どんよりとした空気が、まるで沈殿して動かないような気配があった。
「辛いけど、楽しかったです」と比嘉はいった。
比嘉は、昨年のこの大会でベスト8となっている。今回、比嘉は自分に言い聞かせていた。
「絶対、ベスト8を突破してやる!」
その思いは、いまに始まったことではない。昨年、比嘉は、日本アマでベスト8。日本オープンでは、1打差でカット。そういう1打足りずに、という場面が自分自身で目についていた。「チャンスをしっかり取りきれなかったんですね」
そこで比嘉は「メンタル面の弱さがある」と思い、それ
を改善しようと決めた。
「もう、嫌だ、と思ったら、そこから、1歩でも2歩でも、先に行こうと…。特別なトレーニングとかはしませんでしたけど、例えば、部活のランニングでも、みんなが2キロ走るなら、自分は4キロ走ろうと…。ともかく自分を虐めてやろうと…」

小西とのマッチは、まさにそんな比嘉のメンタル面の変化が、功を奏したと思う。
1番で、比嘉が1up。そして6番で小西が獲ってオールスクウェア。さらに7番で比嘉が獲って1up。すかさず小西が9番でとってオールスクウェア…。3ホールに2回、それを繰り返すようなパターンだった。
「(そのホールを)獲られるのは、相手のバーディだ、と思って。獲られたら次をとり返そうとしか考えていなかったです」
ちょうど雷雲がたちこめて一時中断となったのは、17番ホールだった。小西のバーディチャンスの前で、中断。その11分後再開し、小西がバーディで比嘉は1downで18番に向かった。そこで再び、雷雨で中断。プレーが再開されたのは、1時間5分後だった。
「僕にとっては、その中断は、自分を冷静にするいい時間帯でした」

18番で、小西が第2打を右の深いラフに入れた。そこから出すだけ。比嘉は3オン。小西の第4打は、比嘉よりも少し遠い5メートル強に乗せた。それを外した。比嘉は、5メートル弱を2パットで収めて、再びオールスクウェアで19Hへと向かった。そこで比嘉は、3メートルを入れて、比嘉の勝利が決まった。
「運が良かったんです。おそらく(内容は)どっちが勝っても負けても不思議ではない状態。きっとゴルフの神様が、僕についてくれたのだと思います」
身長158センチ。体重は「この試合で、たぶん3キロぐらい減っているので、57か56キロだと思います(笑)」
明日の決勝マッチは、小袋秀人だ。身長183センチだから、その差25センチある。
「僕のような小柄な選手が、頑張れば、きっと同じような人たちの励みになると思います(笑)」
小袋と比嘉は、偶然にも「ゴルフの神様がついている」と言っている。
明日は、どっちの選手に、神様は、微笑んでくれるのだろう。

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