3アンダーパーで回った梅山知宏(東北福祉大3年)は、ティーショットが曲がり「フェアウェイに行かず、ラフばかり」で苦しいラウンドだった。特に「上がり3ホールはしんどかった」と振り返る。10番ホールからのスタートだったので、17ホール目にあたる8番ホールはティーショットを左に曲げ、隣の5番ホールへ。さらに第2打も左に曲げる大トラブル。しかし、そこからグリーンに乗せ、2パットのパーでしのいだ。最終9番ホールのティーショットは、右の林へ飛んでいったが、木に当たって左へキックし、グリーンを狙えるところまで戻ってきた。梅山は、このツキを活かしてバーディにつなげた。「ラッキー続きで、全部パッティングのおかげ
で、そういう意味では100点満点。パッティングとアプローチで補えて、気持ち的に楽だった」という。
この試合の前までは「いい状態できていて。ところが前日の練習ラウンドから」調子がおかしくなり、「まだつかめていないのかも。調整して、上を目指してがんばります」と2日目以降に気持ちを切り替えていた。首位には同級生の松山英樹が並んでいる。負けてはいられない。
同じく3アンダーパーでホールアウトした中央大学4年生の荒井健人にとっては、今年が最後の日本学生だ。それだけにこのタイトルにかける意気込みも違う。この1週間は「この1年間で一番練習した」と、練習場での打ち込みと、ジムでのトレーニングに励んだ。開催コースの狭山ゴルフ・クラブは「何度もプレーしたことがあり、得意なコース」ということもあり、「運がある」と秘かにチャンスを狙っている。第1ラウンドは10番ホールからスタートし、12、15、16、18番とバーディを奪って4アンダーパーでハーフターンした。
後半に回ってからは「つまらないミス」で2、7番とボギーにするものの、4番ホールで4メートルのバーディパットを沈めて、37でこらえ、3アンダーパー69で5位タイにつけた。
卒業後の進路はまだ決まっていない。まずは「今年自分の限界までがんばって、自分の実力がどこまで」あるかを計ってから決めることにしている。2009年に関東学生に優勝した実力の持ち主だ。「できればプロゴルファーになりたい」という夢を持っている。そのためにもこの大会で少しでも上位にいきたい。「もしかすると、この試合が最後になるかもしれない。人生の糧になるように収穫が何かあれば」と期待も大きい。第1ラウンドで好スタートを切っただけに、悔いのないプレーをしてほしい。
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