第1ラウンドとは一転、我慢比べの1日となった第2ラウンド。上位陣がスコアを落とす中で粘りのプレーを見せて4位タイグループに踏みとどまったのが伊藤慎吾(大阪学院大学3年)、梅山知宏(東北福祉大学3年)、村山駿(東北福祉大学1年)の3人だ。
首位と1打差3位タイからスタートした伊藤は、「ボギーを打たないプレーをしたい」と言っていたが、スタートの1番(パー5)でティーショットを左にミスして、いきなりのボギー。しかし、その後は落ち着きを取り戻して5番までパーを積み重ねると、6番で10メートルのバーディパットをねじ込んで、流れを引き戻す。8番(パー5)もバーディとした伊藤は、後半も11番(パー3
)で5番アイアンのティーショットを1メートルにつけてバーディを奪ってみせた。
「スタートからティーショットのミスがありましたけど、途中で修正しながらスコアを作ることが出来ました。もちろんチャンスはあったけれど、それを外しても我慢できていた」という伊藤の落とし穴は最終ホールに待っていた。残り250ヤードのセカンドショット。アゲインストの風の中、5番ウッドで放ったショットは、完璧な手ごたえを残しグリーンに向かっていった。しかし、完璧すぎたこのショットは、グリーンを大きくオーバーして奥のOBに消えていってしまった。結局このホールはダブルボギーとなり、3バーディ・1ボギー・1ダブルボギーのパープレーに終わった。
「最後の最後で変なミスをしてしまった」と悔しがる伊藤。首位との差は5ストロークまで広がったが、焦りは禁物とばかりに「明日もボギーを打たないプレーをしたい。まずはグリーンセンターに。得意な距離が残れば、積極的にいくけれど無理はしない」と、愚直に安全策を最優先するつもりだ。その作戦も「今週はパットが決まってくれているから」成せるもの。2010年大会は第2、第3ラウンドで74とスコアを崩したが、今年は第2ラウンドを最後まで粘りきった。明日も、この粘りを続けて自身初の優勝杯を手にしたいと思っている。
梅山知宏(東北福祉大3年)は、この日は3バーディ・1ボギーの2アンダーパー70をマークして4位タイに順位を上げた。しかし、プレー内容は、前日同様ティーショットが右に左に曲がってしまい、「駄目だった」と肩を落とす。
幸いにアイアンショットがよかったホールがあり、明日以降に「望みが残った」。この日は、3、5、12番とバーディを獲った。ボギーは13番だけだった。この2日間でボギーは2つだけと、安定感があるのは好材料だ。おかげでスコアは前日よりも1つ悪かったが、「昨日より落ち着いてできた」という。
とはいえ、やはりゴルフの内容には「物足りない」。昨年の大会では6位タイに入っている。それよりは上の順位を目指していきたいところだ。同級生の松山英樹が首位を走っているだけに「追いつけるようにがんばります」と気合を入れなおす。高校時代には関東ジュニアで連覇を果たすなど、実力は充分備えているだけに、先を行く松山に追いつき再び好敵手として存在感を示したいところだ。
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