首位と3打差の2位でスタートした佐藤絵美(東北福祉大学3年)は、荒木美友との直接対決に「スタートの前から相手のことは意識しないようにと思っていました。でも、やっぱり少し意識してしまいましたね」と1日を振り返る。
先手を取ったのは佐藤。4番で3メートルのバーディパットを沈めて荒木との差を2打に詰めると、荒木が6番でボギーを叩き、2人は1打差に。このまま一気呵成に逆転を狙った佐藤だったが、7番で1.5メートルのパーパットを外してボギーを叩くと、9番も左バンカーからの3打目を寄せきれずボギー。荒木も9番をボギーとしたので、1打差は変わらずに後半に入った。
ここから荒木が10、11番の連続
ボギーでスコアを落として佐藤が逆転。荒木は13番から再び連続ボギーを叩いたのに対して、佐藤は14番で150ヤードのセカンドショットを7番アイアンで80センチにつけるスーパーショットでバーディを奪い、一気に4打差をつけて独走態勢を築く。
最終18番もバーディで締めくくった佐藤は、通算4アンダーパーで逆転初優勝を果たした。「前半からこう着状態で、でも自分が荒木さんのマーカーだったので各ホールのスコアはわかるし…自分との差は数えないようにはしていましたけど、食らいついていこうと」最後まで挑戦者としての意識が優勝杯に結びついた。
関東女子学生優勝に続いてのタイトルとなるが、「あの優勝で自信を持ってプレーすることが出来るようになった」と1勝の重みを改めて感じる佐藤。「特にショットの精度は自信がついて、さらにこの日本女子学生に向けて100ヤード以内のショットの練習を積んできた」という努力が、最終18番で残り78ヤードの3打目を1メートルにつけて優勝を決めたショットに繋がった。
本選手権の優勝で9月末に開催される日本女子オープンの出場資格を勝ち取った佐藤は、「プロの試合に出場するのは初めてです。凄く楽しみ」と、最後までひまわりのような笑顔を振りまいていた。
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