強者ぞろいの本選手権出場選手が苦しめられた風と大きくアンジュレーションがあるグリーン。さらにはハザードがティーショットのプレッシャーを高めているJクラシックゴルフクラブを、「このコースは好きなタイプ」と評するのは、この日2アンダーパーで単独首位に立った小林一三(リバー富士)。10番ホールからスタートした小林は、出だしで95ヤードのセカンドショットをアプローチウェッジで60センチにつけるスーパーショットを見せると11番で連続バーディ。14番では、グリーンエッジから8メートルのスライスラインをねじ込んでスコアを伸ばす。しかし、12番のボギーに続き、15、16番ではセカンドショットでグリーンをとらえ
ることが出来ず、アプローチも寄せきれずに連続ボギー。18番では2打目のクラブ選択を誤って、グリーン手前に外すと、アプローチは「斜面を走り登らせようと」足を使ったが、傾斜を登りきれずボギーとして、前半を37で終えた。スコアの浮き沈みが激しかった前半だが、後半に入ると一転。小林は1番(パー5)でバーディとすると、4番、6番でもスコアを伸ばして33をマーク。2アンダーパーの単独首位で第1ラウンドを終えた。
大きくアンジュレーションのあるグリーンは、「やっぱり読み切れていない。ラインを厚めに読むと曲がりきらないし、薄目に打つと手前で切れる」と苦戦しているが、好きなクラブというドライバーが好調で、「ハザードのプレッシャーも感じなかった」と笑顔を見せる。元々、「こういうティーショットの狙いどころが狭いコースはドライバーショットを振り回せない。そういうコースの方が、ライン出しをしたり出来るので」自分は好きだという。まさに、好みと結果が合致しての好スコアに大満足の1日となった。
小林は、日本シニアゴルフ選手権初出場。2年前は関東シニアで成績を残せず、本選進出を逃し、今年は捲土重来を期して関東シニアに臨んだ。その結果は、36位タイでギリギリでの日本シニア出場。それが、一気に単独首位スタートに、本人も目を白黒させる。「ゴルフが上手な先輩方が元気でプレーをしている。そういう雰囲気がとてもいい。今日はビッグスコアが出ましたが、明日もそれが続くとは限らない。まずは3日間プレーできるように」と初出場らしい初々しいコメントを残す小林。でも、「もしチャンスがあれば狙いたい」と、最後はほんの少し欲を見せた。
|