一瀬英次(れいせん)は、自信を持っているショットが第2ラウンドも好調だった。10番ホールからスタートしたこの日は、15番と17番でボギーを叩いたが、「前半はバーディを獲れなかったけれど、よく耐えることが出来た。
大体、昨日の10番からの9ホールで39だったから、今日は2ストロークも良かったし」と、スコアにも満足していたし、ほとんどのホールで2.5メートルにつけることが出来ていたというショットの精度にも不満はなかった。再三迎えるバーディチャンスも、スティンプメーターで11フィートに仕上げられた高麗グリーンに手を焼いて決めきれなかったが、ある程度は割り切ることが出来た。
しかし、後半1
バーディ・2ボギーと1つスコアを落として迎えた7番(パー5)のミスには、自分を許すことが出来なかった。一瀬が放ったティーショットは「完璧」という胸をすく手ごたえを残し、フェアウェイ真ん中へ。残り245ヤードのセカンドショット。これも「ナイスショットだった」とグリーン脇のラフまで運ぶ。球は、ラフの上に浮いている状態で、「ここはバーディ」と思ったアプローチがよもやのミス。さらに80センチのボギーパットを外しての3パットとミスの連鎖が続き、ダブルボギーを叩いてしまった。「ここまで我慢のゴルフが出来ていたのに…」と唇を噛む。
それでも、通算7オーバーパーのスコアには「上出来です」。3位という順位に、「上を見てしまえば、攻めのプレーが力みを生んで、ミスを呼び込むだろうし…」と、逆転優勝も狙える位置にはいながらも、欲は見せない。「昨日よりも今日のスコアは悪かった。明日は、今日よりも1ストロークでも良いスコアを出せれば…」と、目の前の1打に集中して、捲土重来を期す。
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