2008年に本大会に初めて出場して以来、何度も優勝争いに絡みながら、その度に悔し涙を流してきた沓澤良子(江戸崎CC)が悲願のタイトル獲得に向け、首位スタートを切った。
「久しぶりにビビッてしまって、全然振り切れなかった。本当に苦しかった」と沓澤は今日のラウンドを振り返った。沓澤は、スタートホールの10番で、セカンドショットを引っかけてバンカーにいれボギーにすると、続く11番のティショットを左に引っ掛け、アプローチも寄らず入らず2連続ボギーとスタートでつまずいてしまった。「あのティショットで左が怖くなって振り切れなくなった」と沓澤は、その後も、従来の気持の乗った切れの良いショットとは程遠い
ショットの状態ながらも、入れ頃外し頃のパーパットを沈め徐々にペースをつかんでいった。
迎えた16番パー4、セカンドショットをグリーン奥の逆目のラフに入れるも、絶妙のロブショットでチップインバーディを奪うと、18番でも5mのバーディパットをねじ込みイーブンパーで前半を終えた。後半に入っても、復調しないショットにボギーが先行する苦しい展開ながらも、寄せワンでパーを拾い、後半を38で終え、この日3バーディ、5ボギーの74、10ホールを寄せワンで凌ぐ粘り強いプレーで首位に立った。
「この試合だけを目標にやってきたし、これにすべてをかけて標準を合わせてきた。小金井は関東月例で何度も回っていて、好きなコースなので何としても勝ちたい。」と今大会への並々ならぬ思いを語る沓澤。今日は、その強い思いが、思いもよらぬプレッシャーとなり沓澤を苦しめた。「明日は、とにかくおもいっきり振っていこうと思うし、振れるように調整します。」と、沓澤は、ホールアウト後直ぐに、練習場へ向かった。
明日、本大会初の最終組でラウンドをする沓澤。今日より大きなプレッシャーを感じてのプレーとなるだろう。プレシャーを乗り越え、本来の闘志あふれる思い切りの良いショットを取り戻せるかが優勝への大きな鍵と言えるだろう。
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