67の好スタートを切った森田遙(坂出)が悔やんだのは4番(パー4)のボギーだった。ナショナルチーム入りして体幹部を強くするトレーニングの大切さを知り、さらにスウィング、ショット精度を高めることを努力目標に総合力アップをはかってきた。
「インパクトがしっかりして、ミスショットが少なくなったという実感と、自分のゴルフへの信頼度が増したと思います」というのが、今大会に臨むにあたっての自己評価であった。「自分のゴルフというのが自分で見えてきてペース、リズムが乱れなくなってきたとも思っていました」。
10番からのスタートで12ホールまでは、その自分のゴルフができていた。ここまでピンチらしいピ
ンチがないまま4バーディと、実に安定した内容でスコアを着実に伸ばしていた。迎えた13ホール目の4番(パー4)。フェアウェイから8番アイアンで放ったショットが狙ったラインよりも右に飛び出し、一旦はグリーンをとらえたものの傾斜で右手前ラフまで戻ってしまった。「ピンの左を狙ったのに、まったくの逆サイドにいってしまったので、自分の中では大きなミスショットでした。しかも、その後のアプローチショットも寄せ切れずにミス。ミスが2度続いたことが、悔しいんです。あのホールだけバタバタしてしまって…」
この悔しさは6、7番で連続バーディを奪っても晴れることはなかった。昨年がランナーアップだったから、今大会は優勝。周囲からいつもそういわれてきたという。期待に押しつぶされないように、練習も重ねてきた。ほぼ思い通りのゴルフで好発進した中で、気持ちを揺らされた小さな綻び。第2ラウンドこそ、自分に対して胸を張れる内容と結果を。森田は、それがマッチプレーでの勝利にもつながると信じている。
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