「今シーズン、ちょっと悩んでいたことがあった」と永峰咲希(宮崎大淀)は言った。「アイアンショットの当たりが薄くて、飛距離が落ちていたんです」。今大会を前にしての最大の修正ポイントであった。「とにかく、もっとしっかりとしたインパクトにして、分厚いショットを打てるように、かなり打ち込み練習をしました」。 その練習成果が実り始めたのが「2週間前くらいから」で、「ようやく(日本女子アマチュアゴルフ選手権競技に)間に合った、という感じです」。
2番(パー5)の4メートルをはじめ、次々にショットでバーディチャンスを作り出していった。グリーンをはずしたのは1度だけ。「それ以外は、ほとんどバーディチ
ャンスといっていいぐらい、いい内容のショットを打てたんです。でも…」
問題はパッティングだった。チャンスをモノにできたのは4ホールだけで、逃がしたホールの方が多かった。だから69というスコアからは考えられないほど「フラストレーションのたまるラウンドになってしまいました」と永峰は第1日を振り返った。
今大会には、ちょっとした青写真を描いている。これまでの日本女子アマの流れを変える。そのためには…そう考えたのが発端だった。「例年、クオリファイングラウンドで15位前後の通過になってしまうので、今回は、トップ5ぐらいでマッチプレーに進み、組み合わせ的にも楽な流れを作りたい」というのが、それであった。そして明日への課題として、こんな戦略を明かした。
「パットを決め切れなかったのは、得意なスライスラインになるところにもっていけなかったのが原因でした。だから、明日は、そのあたりをもっと正確なショットで距離的なチャンスではなく、ライン的なチャンスに切り替えていかなければいけないと思います」。
実力者らしい戦略ではないか。
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