今年の日本女子アマチュアゴルフ選手権競技では、4名のJGAナショナルチームメンバーがベスト8に勝ち残った。その4名の内、誰が準決勝、そして決勝に勝ち進めるのか。熾烈な争いは、意外にも大差で決着を見た。
準々決勝の第1試合は、松原由美(朽木)と永峰咲希(宮崎大淀)のナショナルチーム同士の対戦となった。大きな注目を集めたこの1戦が決まった昨日、「ナショナルチームの後輩には負けられないですよね」と話していた永峰。しかし、今日のスタート前には、「特に緊張もしなかったし、相手を意識することはなかった」と、平常心でティーオフしていった。しかし、ショットとパットがかみ合わない。
2番(パー5)で
松原がバーディを奪って1upと先行すると、4番では永峰がボギーを叩きその差が広がる。永峰はこの後も9番でボギーを叩くなど、松原に差を広げられ4and2で準々決勝で姿を消した。「ドライバーショットの飛距離、ショートアイアンの正確性…すごかったですね。さすがメダリストというプレーを見せられました」と永峰は素直に完敗を認めた。それでも、本調子ではない中でストロークプレーで上位につけ、自身最高順位のベスト8という成績には、「昨年より自分の強さみたいなものを感じられた」と現時点では及第点を与えている。「自分にとっては来年が最後の日本女子アマになるかもしれない。その1回で今年のリベンジが出来るように、ショット、パット、体力…すべてに磨きをかけないといけない」と、悔しさを隠しながら、充実感と自分への期待感を持てた今年の日本女子アマを振り返って、会場を後にした。
もう一人、ベスト8で姿を消したのは昨年大会3位の保坂真由(東松山)だった。保坂は、中部地区の新鋭、野澤真央(ライオンズ)とのマッチアップ。2人の対戦は保坂が1番で2メートルのバーディを決め幸先よくリードを奪ったが、続く2番でダブルボギーを叩き、すぐに野澤に追いつかれてしまう。「スタートでバーディを獲れて、いい感じでプレーが出来ると思ったのですが…2番のボギーが大きかった。そこから、だんだんショットが左に出始めて」と保坂はボギーが先行する苦しい展開に。一方の野澤は、冷静なコースマネジメントで徐々に保坂を追い詰めていく。9番では、保坂がパーオンしながら痛恨の3パットで両者ボギーで分けるなど、保坂もチャンスがありながら野澤との差を縮められず、4and3で準々決勝敗退が決まってしまった。「ベスト8は、悔しいです。今年の日本女子アマでショットの精度の低さ、肝心な場面で決めきれないパットの技術とメンタルの弱さを痛感しました」と唇を噛んだ。
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