インパクトの手ごたえは「よかった」。ピッチングウェッジでやや抑えて打ったティーショット。球はピンのやや左に飛んでいき、美しい放物線を描きながら、1バウンドしてスライスラインにうまく乗り、見事にホールに吸い込まれた。
川口明浩(グロワール)にとって3回目のホールインワンだ。これまではプライベートのゴルフでと、関西月例会で経験してはいるが、「大きな試合では初めてです」と笑顔がこぼれた。
日本アマチュアゴルフ選手権競技は2000年以来13年ぶりの出場だ。久しぶりの出場に「1番ホールは緊張して」ピン奥5メートルのバーディパットを「強めに打ってしまい」3メートルもオーバーしてしまった。返しのパーパットを外し、ボギースタート。「早く取り返したい」と思ったが、2番ホールではバーディパットを外し、3番は「まぁまぁ」と言う流れで迎えた4番ホール(141ヤード)でのホールインワンだった。
これで気持ちが「楽になった」。その後は11番ホールでバーディを奪い、スコアを2アンダーパーまで伸ばした。上がりの2ホール、17,18番ホールをボギーとしてしまい、イーブンパーでホールアウトしたが「上出来です」と満足げの表情だ。
136名の出場選手の平均年齢は24.00歳、10代、20代の選手が108名を数える中で、35歳の川口としては、社会人の意地を見せたいところと思いきや、若手の活躍にも「張り合うというより、そろっとやります」と自分のプレーに徹する雰囲気だ。
それでも「マッチプレーには進みたい」。13年前にはベスト16まで進出した。2000年に関西アマチュアゴルフ選手権に優勝し、2001年にはナショナルチームに選抜されている実績もあるだけに、まだまだ若者に負けているわけにはいかない。ぜひ活躍を期待したい。
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