「こんない素晴らしいコンディションのコースでプレーするなんて…」と、日本アマを戦っているという前に、嬉しくて仕方ないという表情でコースを絶賛したのは、オーストラリアのキャメロン・デービスである。1995年2月21日生まれ。まだ19歳の少年である。
 シドニーから少し田舎へ行ったところのデビッドソン高校の学生だ。もちろん、国際的な試合に出場したのも、今回で2回目。昨年(2012年)の中国アマに優勝して、チャンスが巡ってきたのである。
 
 「海外に出たのは、これで3回目。南アフリカ、中国、そして日本…。地元やオーストラリアでもいくつか勝っているけれど、やっぱり海外でいろいろ勉強したい。え? 暑さ
                              
                             ? こういう暑さでのプレーも経験済みだから、大丈夫(笑)」
 出だし10、11番と連続ボギーを叩いてスタートした彼だが、14、18番をバーディとしイーブンに持ち込み、後半に移った。1、3番でバーディ。そして8番でバーディ。あがりの9番でボギーとしたものの2アンダーの68でホールアウトした。
 ともかく背が高い。身長が193センチだ。その恵まれた体格からのショットも豪快で、ドライバーの平均飛距離も300ヤードを超える。
 
 いまオーストラリアのジュニア選手たちの「憧れはアダム・スコット」である。今年のマスターズで、オーストラリア選手として初めて優勝したことで、俄然、ヒートアップしている。キャメロン・デービスも、その一人だ。
 「いまはともかく経験を積むことだと思っています。できればマッチに残って、優勝したい」という。世界のアマチュア選手たちの層も、どんどん厚くなり、さらに世界を目指すという確かな目標を持って戦う選手が増えている。
 キャメロン・デービスも、間違いなくそのひとりである。
 
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