昨年大会のランナーアップ、比嘉一貴(日本パブリック協会)はこの日、32位タイからのスタート。「カットラインは通算1オーバーパーぐらいかと考えていた」という比嘉は、3番ホールで15メートルのバーディチャンスを迎える。「出だしはフックでホール際でスライス」の複雑なラインのこのパットは、「インパクトが強くなって。所謂パンチが入ったパット。これが運よく決まって」バーディを奪うと、続く4番では7メートルのフックラインを「完璧に読み切った」としっかり沈める。さらに5番(パー5)もスコアを伸ばし、3連続バーディで、一気に比嘉自身が予想していたカットラインをクリアする。
しかし、この貯金が裏目に出たのか
「少し気が抜けたというか…」と、8番(パー3)でティーショットをバンカーに打ち込むと、2打目はグリーンを超えて反対のバンカーに。結局、このホールでダブルボギーを叩き、前半は1アンダーパー。通算イーブンパーでハーフターンをした。「正直、後半はカットラインぎりぎりだったし、気合を入れなおした」と、13、16番でバーディ。17番こそボギーを叩いたが、この日5バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの68でホールアウト。通算1アンダーパーの8位タイでマッチプレー進出を決めた。
途中、薄氷のプレーが続いていたが、その原因は昨日の第1ラウンドでの出遅れ。「昨日の暑さに、後半バテてしまって…」と昨日の不出来を苦笑い。沖縄出身らしからぬコメントに驚くと「僕も人間ですから」と笑う。今年の日本アマで目指すのは、「昨年より上の順位」という比嘉。それは、言わずもがなの優勝だ。その目標に向けて、第1関門を突破した比嘉の優勝への道のりは始まったばかりだ。
|