平石健太(堀越高校3年)の充実ぶりが素晴らしい。これまで全国大会には出場するものの、なかなか思うような成績を残せなかった平石。しかし、今年は一味違う。関東アマで22位タイに入り日本アマ初出場を決めると、いきなりのベスト32入り。その後も好調を維持して全国高等学校ゴルフ選手権を制して本選手権を迎えた。
平石の好成績を支えているのがパッティング。この日も6メートルほどのチャンスを決めて6バーディ・2ボギーと安定感あふれるプレー振りは、風格さえ漂わせていた。それでも、本人は「ショットが良くなくて」と不満顔。「今日はピンチもチャンスも距離が残ったパットが入ったから。そういう意味では良いゴルフが出来ましたけど」と話す。
今年、高校3年生で迎える最後の日本ジュニアは、高校選手権に続くタイトル2冠がかかっているが、平石本人にそれほどの気負いは見られない。「今日、良いスタートが切れたので、明日も気持ちを切り替えて頑張りたい。優勝を狙いたい」という言葉は、不思議と落ち着きを感じさせる。180センチを超える恵まれた体格は、114名の出場選手の中でもひときわ目立つ。今年の平石は、その身体から強者のオーラも漂わせ始めている。日本ジュニア初優勝に向けて、2位とは1打差ながら首位と好スタートを切った平石。最終ラウンドを終えて、日本アマチュアゴルフ界の話題をさらう存在となれるか。
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