第1ラウンドを終えて首位に立った平石健太(堀越高校3年)だったが、この日はアイアンショットが不調でスコアメイクに苦しんだ。
2番ホールではティーショットをフェアウェイ真ん中に運びながら、セカンドショットをグリーン右奥のバンカーに打ち込みボギーが先行すると、3番も2打目を右にミスしてグリーンを外す。ロブでのアプローチショットはグリーンに乗せることができず連続ボギーでのスタートとなってしまった。「出だしは苦しいゴルフで…」と苦笑い。前半は5番(パー5)でバーディを奪ったものの、「6番ホールから9番までもピンチばかりで…」という平石を救ったのは、全国高等学校ゴルフ選手権優勝の鍵を握ったパッティングだった。イーブンパーを目標にしていた前半をどうにか1オーバーパーで凌ぐと、後半も11番でボギーが先行する嫌な流れになりながら、12番で5メートルのフックラインをねじ込みバーディ。「ボギー直後のバーディは大きかった」と振り返る通り、直後の13番では左カラーからサンドウェッジでチップインを決めて連続バーディとしてスコアを戻した。16番(パー3)ではティーショットを左ガードバンカーに打つ込みピンチもパーで凌いで、この日は3バーディ・3ボギーのイーブンパーでホールアウト。
通算4アンダーパーは首位の和田に1打差の2位と高校選手権に続いてのタイトル奪取に望みをつないでいる。
関東ジュニアに続いて2度目となる最終ラウンド最終組でのプレーに「緊張すると思います」と初々しい笑顔を見せるが、そこはタイトルホルダー。「この2日間、5番(パー5)でしっかりバーディを獲れているので、ここを獲れれば波に乗れる」と明日の逆転優勝に考えを巡らせる。「明日は4アンダーパーは出したい。そうすれば和田君と良い勝負になる」柔和な笑顔の奥に垣間見える闘志を明日の栄冠につなげることができるか。平石の暑い夏の最終章が幕を開ける。
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