2アンダーパーをマークして首位タイに並んだ豊山良と石過功一郎は、ともに驚きの表情で1日のプレーを振り返った。
先にホールアウトしてきた豊山は、1番ホールで「完璧な手ごたえ」という130ヤードのセカンドショットを50センチにつけてバーディ発進。しかし、直後の2番では2打目をグリーンの奥に外してボギー。前半はその後スコアカード通りのプレーでパープレーで終える。後半は12番でティーショットを左にミスして1オーバーパーとすると、「あのボギーで吹っ切れて…次のホールのティーショットは思い切り打ちました」と、すぐにバーディを獲り返す。ここから豊山の身上でもある攻めのプレーが冴えた。14番では4メートルの
スライスラインをねじ込むと、17番では残り110ヤードの2打目をウェッジで1メートルにつけて、4バーディ・2ボギーの69をマークした。「正直、アンダーパーでプレーできるとは思っていなかった」と驚きの表情の豊山。練習ラウンドでは「7オーバーパーぐらいで…今日も2オーバーパーぐらいでプレーできればと思っていた」のだから、この好スコアに喜びよりも戸惑いの方が大きいのかもしれない。しかし、好スコアには豊富な練習量が裏付けにある。「昨年からは、パットとアイアンをたくさん練習してきた」その成果が、今年の関西中学校ゴルフ選手権の優勝と関西ジュニアでのプレーオフの末の2位という好成績と、日本ジュニア初出場につながった。「明日は、1オーバーパーぐらいで。3日目に勝負をかけたい」と最後のチャンスにかける思いを語ってくれた。
一方の石過は、10番ホールからのスタート。2ホール目でボギーが先行する嫌な立ち上がりとなったが、13番で90ヤードのセカンドショットを50センチ、15番のボギーの後に、16番でバンカーからチップイン・バーディと前半をパープレーで凌いだ。後半にはいると、1番でバーディの直後の連続ボギーも5番(パー5)でバーディ。7番は8メートルのスライスライン、9番も1.5メートルのフックラインを見事に沈めて、首位タイに躍り出た。「ドライバーが前半からフックになってしまって…」と、自分のプレーの内容からは驚きのスコアに苦笑いを見せる。豊山同様、なかなか日本ジュニアへの出場がかなわなかったが、今年は関西ジュニアで上がり4ホール連続バーディで日本ジュニア初出場を決めた。勝負強い石過は、豊山が明日はオーバーパーでも…という言葉を尻目に、「自分は明日も今日と同じスコアは出したい」と、一気に豊山を突き放すつもりだ。
ともに関西ジュニアでしのぎを削り、日本ジュニア初出場を決めた豊山と石過。両者好対照の明日への思惑は、どちらが成就させるだろうか。
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