「きょうは、11番の6メートル以外は“ベタピン”だけしかバーディがとれなかった」という堀琴音(滝川第二高校3年)が、5バーディ奪取で1打差の2位につけた。
8月11日からの全米女子アマチュアゴルフ選手権では、松原由美とともにクォリファイングラウンドを突破、マッチプレー2回戦まで進んだ。「自分のゴルフがどこまで通用するのか確かめてきたい」と臨んだビッグイベントであった。手応えはあった。つかんだものもあった。
「自分に欠けているものは、メンタリティーだと思いました。で、アメリカにいって、バタバタしないように自分に言い聞かせたんです。チャンスで慌てない。チャンスを逃しても、自分を責めない。外してはいけないところは絶対に避ける。そして、ピンチに動じることなく、落ち着いて次のショットに対処する。とにかく、そういったことを心掛けてプレーしていたら、安定したゴルフの内容になっていました」。
その経験を、霞ヶ関カンツリー倶楽部にも持ち込んだ。チャンスを逃しても、自分を責めない。すると、また次のチャンスがくる。全部決めなくても、心に波風が立たず、なにごともなかったかのようにホールを重ねていけた。大きなピンチもあった。10番ホールからスタートしての終盤8番(パー4)だった。ティーショットを林の中に打ち込んでしまった。低いショットを打ち、グリーン手前からボールを転がし上げた。奥に止まった。
「手前花道に止まってもいい。グリーンを直接狙ったらオーバーして難しいショットを求められるから、それは避けたい。そう思って花道を狙ったら、うまくグリーンに乗っていってくれたんです」。
2パットのパーでクリアした。そして18ホールを穏やかなきもちでプレーしたら、ノーボギーの5バーディで68というスコアになっていた。
「こういうゴルフを続けたら、なんだか3日間全て60台のスコアを並べられるような気になっています」。
これを経験に裏打ちされた自信というのだろう。ひと回り成長した堀の夏。最終ラウンドの結果が楽しみだ。
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