日本女子アマチュアゴルフ選手権で松原由美との37ホールにおよぶ激闘の末、昨年大会ランナーアップの雪辱を果たして初優勝を果たした森田遥(高松中央高校2年)が首位と4打差の2位タイに浮上した。この日の森田は10番ホールからのスタート。「ショットが荒れた」といいながら12番でバーディを奪うと、13番こそ1.5メートルのパーパットをミスしてこの日唯一のボギーを叩くが、14番で3メートル、15番は2.5メートルのバーディパットを沈めて前半を2アンダーパーで終える。
圧巻は後半。1番で165ヤードのセカンドショットを6番アイアンで3メートルにつけてバーディを奪うと、3番(パー5)では残り240ヤード
の2打目を3番ウッドで2オンしてバーディ。5番では1メートルの「ホール3つは曲がるスライスライン」をねじ込んで、6番で5メートルを決めて連続バーディ。後半だけで4つスコアを伸ばした森田はこの日、7バーディ・1ボギーの67でホールアウト。第1ラウンドでの出遅れを一気に挽回し、通算5アンダーパーで日本ジュニア初優勝に望みをつなげた。
しかし、森田の表情は曇りがち。「ショットがバラバラ。ラフに入ると2打目でフライヤーを気にしてクラブの番手を落としたら、それがショートしたり。グリーンにオンしても長い距離のパッティングが残って…本当に苦しかった」と好スコアながらプレー内容には、到底満足できるものではなかった。ショットの不調は昨日のラウンドから続いてのものだが、それでもしっかりとスコアを伸ばしてくるのが日本女子アマチャンピオンの実力だろう。「明日までに、しっかりと調整して、ショットとパッティングをバランスよくプレーしたい。このコースは、決して難しくないと思うし、明日はスコアの伸ばしあいになる。パッティングの調子が良いので、ショットのばらつきを抑えられれば…」と冷静に逆転優勝に照準を絞る。
森田が明日、本部門で初優勝を果たせば、2003年大会の宮里藍以来3人目の同年日本女子アマと日本ジュニア女子15~17歳の部の同年優勝の記録を樹立する。しかし、そんな記録もクールな森田には関係ないことだろう。森田は、酷暑が続く霞ヶ関カンツリー倶楽部で最後まで自分のプレースタイルを貫くことだけしか考えていない。
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