日本アマチュアゴルフランキング1位の小西健太(東北福祉大学1年)が1イーグル・4バーディ・2ボギーの4アンダーパー68をマークし、堀川とともに3打差2位タイの好スタートを切った。10番ホールからティーオフした小西は、13番(パー3)でグリーン手前のバンカーに入れてしまい、しかもライは「すごい目玉」で出すだけ。このホールはボギーとしたが「仕方ない」と気持ちを切り替えた。その後16番(パー5)でバーディを奪い、「落ち着けた」。そして18番(パー5)では第2打で木が邪魔になるので、残り210ヤードをユーティリティでスライスをかけて3メートルにつけた。このイーグルパットを沈めて前半を2アンダーパーで折
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り返した。
後半も3バーディ・1ボギーとして2つスコアを伸ばし、この日は4アンダーパーでホールアウトした。「出遅れずにスタートできてよかった」という。2009年に日本ジュニア12~14歳の部で優勝し、15~17歳の部も2010年、2012年とタイトルを手にし、2010年には英国で開催されたジュニアオープンにも優勝している小西だが、今年は日本アマチュアクオリファイングラウンドで姿を消し、実力者らしからぬ結果だった。
実はアジアアマチュアなど海外での試合経験から「もっとショットの精度を上げないと、世界では戦えない」と気づき、スウィング改造に着手したのだ。世界のトップレベルの選手はもっと良いショットを打ち、バーディチャンスにつけて、スコアを伸ばしている。それに対抗していくために精度を上げるスイング作りをしている最中なのだ。そのため、今年は結果がついてきていないのだが、これもいずれ世界に羽ばたくために必要なプロセス、いわば生みの苦しみと割り切っている。
7月に軽井沢72ゴルフ東・入山コースで開催されたネイバーズトロフィーチーム選手権では、「良いスウィングが出来るときもあれば、昔の悪い癖が出てしまうことも多い」と新スウィング完成の道は5合目ほどの印象だったが、この日は、新スウィングの成果が少し現れた形だ。それでも本人からすると、その完成度は「まだまだ」だという。
発展途上の小西ではあるが、優勝のチャンスは十分にある。昨年の日本ジュニアでは得意の霞ヶ関CC・西コースで64の8アンダーパーをマークして大逆転で2度目の優勝を果たすなど爆発力も魅力の小西。各世代での日本タイトル奪取も夢ではない。
本選手権初出場にして、早くもそのチャンスが訪れている。日本学生タイトルを手にして、新スウィングも一気に自分のものにしたいところだ。
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