本選手権は初出場の選手が大健闘を見せた。最終ラウンドを最終組でプレーした石徳俊樹(大阪学院大学1年)とその1組前の勝亦悠斗(明治大学1年)もともに粘りのプレーで2打差5位タイに食い込んだ。
第3ラウンドで7アンダーパー65をマークした石徳は、昨日掴んだパッティングのイメージが持続し、2番でカラーから12メートルのバーディパットをねじ込んで首位を行く梅山と伊藤にプレッシャーをかける。しかし、5番で左にミスしたティーショットが木と木の間の根元に入り込むトラブルでダブルボギー。
「3、4番と厳しい距離のパーパットを沈めて気合が入っただけに、あのダブルボギーは痛かった」と8番もボギーとして
、追う立場の石徳が前半で1つスコアを落としてしまう。それでも、後半は10、16、18番の3ホールでスコアを伸ばし、4バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの71でホールアウト。通算8アンダーパーの5位タイとなった。
「今日、前半の2オーバーパーから71までスコアを戻せたことは、自分が成長できた証になるかな」と、優勝を逃したものの手ごたえをつかんだような石徳。唯一悔いが残るのは、第2ラウンドの11番ホール。「左と右に2度のOBで11も叩いてしまった。最初のミスから集中を取り戻していれば、OBを2回も打つことはなかった」と、振り返れば、その1ホールの大たたきが初優勝を逃した要因となってしまっただけに、悔しさが募る。「やはり集中が大事ですよね。来年は1ストロークに対して、もっと集中してプレーできるようにしたい」そう言って、来年の飛躍を誓った。
一方の勝亦は、逆転を狙って「前半からスコアを伸ばさないと」と攻めのプレーを見せる。しかし、それがなかなか結果に結びつかず、この日の最初のバーディは6番(パー5)。
「チャンスはあったのに、パッティングを決めきれずに…」流れをつかみ切れずにいると、8番で「もったいない」と嘆くミスからボギーを叩き、勝亦の思いとは裏腹にスコアを伸ばし切れずに後半に入った。後半は12番から連続バーディを奪って、首位と2打差まで詰め寄る粘りを見せたが、最後はバーディとボギーが交互に来てしまい、「ドタバタした」と苦笑い。
それでも、採取18番で10メートル以上のバーディパットをねじ込んで、5位タイフィニッシュを決めたのだから、その粘りは称賛に値するだろう。「高校時代とは雰囲気も違う日本学生は、やっぱり緊張しました」と話す勝亦。「でも、その中で4日間一度もオーバーパーを叩かず、このスコアで終えられたことは満足です」と笑顔を見せた。初出場選手の活躍は、将来の学生ゴルファーを牽引してくれる候補者として貴重なものだ。彼らの来年の活躍に期待がかかる。
|