首位でスタートした坂下莉翔子(同志社大学2年)が前半スコアを落とし、一時は逆転されたものの、後半スコアを伸ばし、通算2アンダーパーで優勝した。「驚きです。ここまでできると思っていなかった。緊張とかプレッシャーはなく、リラックスして回れた」という。「学生の中で一番大きな試合なので、4年間のうち絶対1回は獲りたい」と思っていたタイトルをすんなりと手に入れた。
今回は昨年の優勝者、佐藤絵美(東北福祉大学4年)と3日間、同じ組だった。2位の佐藤には2打差をつけていたが「ショットがうまくて、すぐバーディチャンスにつけてくるので、1打や2打はすぐ縮まる」と気になっていた。その佐藤は4番から3連続ボギ
ーとスコアを崩し、ひとつ前の組で回る井上りことの優勝争いとなった。しかし、坂下は井上のスコアを知らず、一時逆転されたことにも気づかなかった。
「一打一打を丁寧に」やった結果、13、15、17、18番とバーディを奪い、スタート時点の2アンダーパーに戻して、終わってみれば2位の井上に4打差をつけての優勝だった。「ショットで悩んでいたのが、1週間前からいい感じに振れていたので、いけそうな気がしていた」と少し自信はあったようだ。
昨年の4月から同志社大学ゴルフ部のコーチを務める水巻善典は、彼女が1年のときから見ている。最初は「まだジュニアのスウィングだったので、一から直した。練習を黙々とする子で、みるみるうまくなった」と教え子の優勝に目を細める。「今年サントリーレディスのマンデーに出て、良くなった。優勝できてよかった」と我事のように喜ぶ。彼女の姉、莉彗子(2013年卒業)も見てきているだけに、喜びもひとしお。
この優勝で日本女子オープン(10/3~6相模原GC東C)の出場権を得た。これからの彼女の成長もまた、見守りたい。
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