首位通過の松山とは差をつけられたが、通算4アンダーパーで2位の黄重坤と、通算3アンダーパーで3位の上田諭尉が、ともに初の全米オープンの切符を手にした。
「パットが良かった」と童顔をほころばせるのは黄。「3~4メートルのパットが全部入った」という黄は、両ラウンドとも4バーディ・2ボギーの68にスコアをまとめた。「プレー中は、通過できるかギリギリのイメージで。ホールアウトして上位のスコアをチェックして、これは大丈夫だと思った」と、疲れを見せながらも破顔一笑。ステディなプレーが身上なだけに、全米オープン本選でも活躍が期待される。
一方の上田は、両ラウンドとも最初の組でスタート。第1ラウン
ドでは3連続を含む8バーディ・3ボギーで65をマークして、2位に1打差ながら単独首位で後半のラウンドに入る。しかし、一転して第2ラウンドは苦戦。スタートから連続バーディで通算7アンダーパーまでスコアを伸ばした時には、首位通過も視界に入ったが、後半は同伴競技者が棄権をしたため1人でのプレーとなり「リズムが崩れてしまって…流れが悪くなってしまった」と11番から3連続ボギーを叩き、途端にカットラインが気になり始める。特に13番のボギーの時点では、「あれで、もうダメかと」内心、全米オープン出場は諦めたが、この後は1ボギーに抑えて通算3アンダーパーでホールアウト。ここから、上田の悶々とした時間を過ごすことになる。後続組のスコア動向を気にしながら、ロッカールームやスコアボードを行ったり来たり。そんな上田に朗報が訪れたのは、午後4時過ぎだった。「前半のラウンドの8バーディが大きかった」薄氷の予選通過だが、前半に見せた圧巻のプレーは、自身初の全米オープンにも期待を抱かせるのに充分。「1度は出場したかった」そんな夢を叶えた上田。夢の舞台で、どんなプレーを見せてくれるだろうか。
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