開催地の広島県出身の出本珠美(瀬野川)にとって、今年はぜひこのタイトルがほしいところだ。1990年から1998年まで9年間もナショナルチームのメンバーとして活躍し、日本女子アマチュアゴルフ選手権競技では3位に2度入っている。また1997年には日本女子ミッドアマチュアゴルフ選手権競技に優勝し、最後に残るのは「日本女子シニアゴルフ選手権競技」だけだ。
だが、この日は前日から雨が降り続き、グリーンが重くなったため、練習ラウンドのときとグリーンのスピードの違いに戸惑った。練習ラウンドでは「グリーンがいい状態で速かった」感覚があるため、パッティングでショートすることが多かった。バーディチャンスに何度もつけたが、なかなかスコアを伸ばすことができなかった。
1番ホールからスタートし、3番でボギーを叩いたあと、8番のパー3ではアゲインストの風をフォローの風と読み違い、ショートしてボギー。さらに続く9番ホールでも第2打を同じように風を読み間違え、ショートしてボギーとしてしまった。ハーフターンして、12番ホールでやっとバーディを獲って、流れを引き戻し、16番ホールでボギーを叩いたものの、3オーバーパーでホールアウトすることができた。
クラブの選択ミスでスコアを落としたものの、ショットの調子はいい。最終ラウンドに期待が高まる。「このコースはグリーンが難しい。乗せるところを間違えると、どんどんピンから離れていってしまう」というグリーンの起伏を警戒する。明日は最終組の1組前でプレーするが、「地元でぜひ勝ちたい」という出本には、返って追い上げるにはいい位置かもしれない。故郷に錦を飾ることができれば、最高だ。
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