2014年度（第56回）日本女子アマチュアゴルフ選手権競技が24日、茨城県の大洗ゴルフ倶楽部で開幕する。前日の23日には出場選手が練習ラウンドを行い、最後の調整を続けた。大洗ゴルフ倶楽部は、1953（昭和28）年に開場。これまで日本オープンゴルフ選手権や日本アマチュアゴルフ選手権などの舞台となっており、ゴルフファンにも馴染み深いコースだ。松林とハザード、さらには海風と大洗ゴルフ倶楽部には冷静なコースマネジメントはもちろんのこと、高低を打ち分けるショット技術も求められる。同倶楽部で初めて開催される日本女子アマチュアゴルフ選手権。今年の女子プロゴルフツアーでも活躍目覚ましい女子アマチュア選手が、こ
の難コースを舞台に熱戦を繰り広げる。
大会連覇の期待がかかる森田遥（坂出）は、「調子は普通です。悪くも良くもない」と相変わらずの冷静さ。本選手権にマッチプレーが導入されてから大会連覇は、2011年、2012年の比嘉真美子のみだが、「すごく大きなことを成し遂げたんだな…と思います。続きたいという思いはないことはないですが、うまくいかないといけない」と、連覇への思いは胸に秘めている。大洗ゴルフ倶楽部は、「フェアウェイをキープしても木が出てきたりして、難しい。コースマネジメントを求められます」と警戒するが、森田にとってはかえって好都合かもしれない。LPGAツアー競技にも積極的に参戦し上位入賞を続けている好調さもあり、大会連覇に大きな期待がかかる。
LPGAツアー史上最年少優勝記録を更新して注目を集める勝みなみ（鹿児島高）も、「調子はボチボチです。勝ちたい試合ですけど、自分のテンションは、まだそこまで上がってないです」と、自然体で本選手権に臨む。しかし、今年の日本女子アマは、日本一の座とともに、9月に52年ぶりに日本で開催されるエスピリトサント・トロフィー世界女子アマチュアゴルフチーム選手権の日本代表の座もかかっているからこそ、「大事な試合だと思っています」と重みを実感している。それでも、「いつもより気合を入れたいのですが、いつも通りにプレーして結果は後からついてくる。そういうつもりでプレーします」と気負いはない。
昨年大会でメダリストを獲得し、マッチプレー決勝では森田遥に37ホールに及ぶ戦いの末に惜しくもランナーアップに終わった松原由美。今年は捲土重来を期すが、「調子はボチボチ」と森田と勝同様、気負いは見せない。同年代を含め数多くのライバルが出場するが、「相手は関係ありません。しっかり自分のプレーが出来ればいい。1ホール1ホール、パーを積み重ねていければ良い」と、まずは自分との戦いを強調する。今年の松原はドライバーショットに不安を抱え、なかなか成績を残せていないが、それもこの日本女子アマに向けて復調の兆しが見え始めている。だからこそ、「マッチプレーのことは考えず、まずは2日間、集中して頑張りたい」と、目の前の一打に集中する。
2011年の本選手権は、大洗ゴルフ倶楽部での開催が予定されていた。しかし、3月の東日本大震災の影響もあり、開催コースを宝塚ゴルフ倶楽部・新コースに変更。JGAとしても、苦渋の選択ではあったが、ここ大洗町の皆さんの落胆も大きなものがあった。あれから3年。復興を果たした大洗町の皆さんも本選手権の開催を心待ちにしてくださっていた。ゴルフ場への道中には幟を立て、出場選手を歓迎してくれている。137名の選手たちは、その思いに応えるプレーが期待される。
本選手権のギャラリー観戦は無料です。ギャラリー駐車場はありませんので、公共交通機関を利用し、ご来場ください。
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