今春高校を卒業した後はプロテストに向けて練習を積んできた。北村響(名神栗東)には、この日本女子アマで「やり残したことがある」という思いが強い。
「昨年大会は、高校生活最後ということで、かなり意気込んで臨んだのですが、ベスト4止まりで終わってしまいました。3位決定戦でも負けてしまったので、口惜しい思いばかりが残っています。今回は、本当にラストチャンスなので、有終の美というのを強く意識して集中しています」。
プロテストを目指して芝生でボールを打ち、ショット精度を高める練習を繰り返してきた。その成果が、プロテストでは2次突破、ファイナル進出決定につながった。本選手権も、その好調の波の中で
迎えた。1番ホールからのスタートでいきなりボギーと躓いたが、動じることもなく、落ち着いてプレーできたという。6番から9番までの4ホールでバーディを奪い、2アンダーパーで後半に折り返した。その10番で珍しくショットを曲げてボギーを叩いたが、続く11番(パー4)で第2打を30センチにつけるバーディで取り返した。そして13番からは3バーディ・1ボギーにまとめての68。あがり2ホールの連続バーディが、北村の心技の充実を物語っていた。
「いくつかのホールでとりこぼしもありましたが、トラブルも落ち着いて処理できているので、全体的には自信をもってもよさそうな内容で展開できています。目標達成に向けて着実に進んでいきたいですね」
語り口調にも、余裕がうかがえた。
|