午後3時半を過ぎたところで雷雲接近。コース内に警報が響き、競技は中断された。「18番グリーン横からのアプローチを打つ前に、警報が鳴りました」と、ひとまずクラブハウスに避難してきたのは勝みなみ(鹿児島高)。その後でサスペンデッドが決まり、翌日のプレー再開を待たなければならなくなった。サスペンデッドになるまでのスコアは1アンダーパーとまずまずの流れだった。
「ショートパットが、何回かカップの縁をクルッと回ってはじかれることがあって…。ライン設定が甘いのか、タッチが強いのか…。いずれにしても、ホールアウトしたら修正が必要だな、と思っていたのに、それがこの雷雨ではできそうもないのが残念です。明日は、
まず残したパットをやり終えて、それからちょっと練習して自分のペースを取り戻します」。
勝みなみの次の組でプレーしていたのは、大会連覇を狙う森田遙(坂出)で、こちらは17番ティーインググラウンドで警報を聞いた。そこまでのゴルフは「ショットをコントロールできずに、左、右に曲げて苦しい展開でした」。前半の9ホールは、得意のパッティングでショットの乱れをカバーしてパーをつないだ。そして、後半にターンして連続バーディ。流れに乗ったかと思われたが、12番ボギーの後の13番でショットを林に打ち込む大トラブルを招いてしまった。このホールをトリプルボギーとして2オーバーパー。16番のバーディで気持ちを落ち着かせたところでサスペンデッド決定となった。
「ミスショットの原因は、わかっています。力んでいるという自覚がありました。でも、その力みが抜けなくて困っていました。ちょうどいい仕切り直しかもしれません。自分をリセットして残りホールと第2ラウンドに臨みます」。
堀琴音(兵庫県連盟)は、森田のさらに2組後でのプレーだった。プロテストをトップで2次までクリアし、ファイナル進出を決めて臨んだ本選手権。堀は、それが性分なのか、「結果には拘らずに、とにかく自分のゴルフを出し切りたい」と、日本女子アマへの思いを口にしていた。
「アウトでは、自分のペースに乗れずに、もたつきましたが、後半になって14、15と連続バーディを奪って、いい感じになったところでサスペンデッドでした。(サスペンデッドは)初めてです。16番のグリーン手前からのアプローチショットからの再開となりますけど、あまり意識せずに、いつもどおりにプレーします」。
10番ホールからのスタート組の中では、昨年初出場で3位となった野澤真央(ライオンズ)が8番(パー3)で2メートルのバーディチャンスを迎えていたところでサスペンデッドとなった。持ち前のスピードとパワーを生かした攻撃的ゴルフでそこまで5バーディ(3ボギー)を奪っていた。6個目のバーディ目前での警報…。さて、どんなラインが残っているのか。「あれっ、マークしただけで、ラインを読む前にサイレンが鳴ってしまったんですね。そうか、明日早朝の再開は、ライン読みから始めなければいけない。せめて、しっかり読んでおいて、イメージをつかんでおけば安心して眠れたのに…」。
本選手権は、密かにメダリストを目標にしている。そして日本女子オープンへの出場権をつかんだ上でマッチプレーに。野澤の描く青写真は、現実のものとなるのか。
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