1回戦で畑岡奈紗(翔洋学園高)を2upで退けて臨んだ2回戦。松田唯里(芦原)の相手は、「優勝を狙っています」と公言していた北村響(名神栗東)だった。プロテストの2次を通過してファイナル挑戦が決まっている北村は「しっかり練習してきているし、ショットの調子もいい」と、目標達成に自信をうかがわせていた。
松田の本選手権での目標といえば、「高校(福井工大高校)2年生のときのベスト8を越えるベスト4です」。
高校卒業後には、そのまま福井工大に進んだ。プロ転向も考えなかったわけではないが「まだ技術的にそのレベルにはないと思ったので、大学でもっと腕を磨いてからプロテストに挑戦することに決めました」というわけで、現在同大学の2年生。妹の松田鈴英は福井工大高校の2年生で今年は姉妹での出場だったが、妹はマッチプレーに進めなかった。そして、そのマッチプレーでは姉のキャディーを務めていてラウンド中には何やら話し込んだり、グリーンでは一緒にラインを読んだりしての二人三脚ゴルフを展開している。
さて、2回戦の北村との対決だ。スタートの1、2番を落とす苦しい立ち上がりだったが、妹との話で気分転換をはかりながら立て直していく。5番、8番で返してオールスクェア。さらに9番のバーディで、このホールも獲って1upで折り返した。ここからはこう着状態が続き、14番で北村にバーディを決められてオールスクェアに。そのまま迎えた18番北村の3パットで勝利が転がり込んできた。姉妹はグータッチで喜ぶ。
「大学に進んで、アプローチショットの精度が高くなったと思います。自分が(ベスト8のときより)成長したといえば、そこだと思います」ピンチをしのいで自滅しない。それが松田の身上だ。粘り強い。ライン読みでは姉妹の呼吸も合って「いい戦力になってくれています」。あと一段クリアすれば目標のベスト4、そして日本女子オープンへの出場権が待っている。
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