今年7月の日本アマチュアゴルフ選手権競技に、日本人選手としては史上最年少で優勝した小木曽喬(福井工大附属福井高校3年)が貫禄の暫定首位発進だ。「出だしは良くなく」3番ホールではボギーを叩いた。しかし、「そこから3連続バーディが来て」流れに乗った。4番ホールで6メートルのバーディパットを沈め、「楽になった」。続く5番ホールでは1.5メートルのバーディパットを決めた。そして、6番ホールでは第2打でバンカーに入らない距離を計算して6番アイアンでレイアップし、第3打を50センチにつけてバーディを奪う見事なコースマネージメントをみせた。
その後は、8,10,11,12,14番とバーディを奪い、7ア
ンダーパーまでスコアを伸ばした。終盤にもバーディチャンスが訪れたが、「自分でブレーキをかけてしまったところがあり」足踏み状態で最終18番ホールに突入した。ところが第2打を打つ前に、雷雲接近のため、プレーが中断。再開後は、あとひとつスコアを伸ばして「63」を目指した。第2打を5番アイアンで打ったが、ピン手前8メートルのところにオン。2パットのパーに終わった。
「63」が彼の自己ベストスコアだったのだが、並ぶことはできなかった。それでも試合では64がベストスコア。この日は、途中の中断が災いし、日没サスペンデッドになり、選手全員がプレーを終了できなかった。ホールアウトした選手の中では、首位。いい位置でプレーを終えた。
日本アマに優勝したあとは、「いったん調子を落とし、もう一度調子を上げてくる」調整を試みた。ピークを長い間キープするのは難しいと判断した結果だ。その調整もここまでいい方向に来ている。
9月に開催が迫った世界アマチュアゴルフチーム選手権に向けて、日本代表チームの一人に選ばれた小木曽にとっては、ここは負けられない。「すごいいいスタートですね。3日間のうち1日どこかでいいスコアが出ればいいと思っていましたが、第1ラウンドに出てくれた。あと2日間楽にできる」とプレー内容にも自信をにじませる。日本アマ、日本ジュニアを同一年で制した選手は、男子ではいない。史上初の偉業に向けて、好発進だ。
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