この日、各選手とも口にしたのがホールロケーションが難しかったことだった。比嘉一貴(東北福祉大学 1年)は、「ラインの読みが甘く、つかめなかった」とグリーン上で苦労した。「フェアウェイをキープできて、バーディチャンスについても、パットが入らなかった。傾斜が難しく」、ホールロケーションと「段の違うところに乗せて3パットしたり」と、スコアを思うように伸ばせなかった。
ショットの調子も、実はいまひとつ。昨日の練習ラウンドのあとに、コースの練習場で練習したが、「右にスライスしていく」コスリ球が出て納得できず、コースを後にしてホテルに帰ったあとも近くの練習場で、さらに調整したぐらいだ。その結果、この日は4バーディ・2ボギーの2アンダーパーで回り、首位とは4打差の6位タイにつけた。「昨日よりは改善できたが、まだ納得ができていない。パットを練習して、自信を持ってあと3日間納得の出来るプレーをしたい」と意欲的だ。今年の日本アマチュアゴルフ選手権競技では、惜しくも2度目のランナーアップ。日本ジュニアでも2位が最高で、優勝はない。念願の「日本」タイトルに向けて、「第1ラウンドによく躓くので、いいスタートが切れたが、60台を出したい」と虎視眈々と狙っている。
一方、長田真矩(日本経済大学 2年)もまた、3バーディ・1ボギーの2アンダーパー70にまとめた。「調子も良かったが、運も良かった」という。16番(パー3)ではグリーン左からのバンカーショットが止まらず、奥のラフまで転がっていってしまうピンチ。この15ヤードのアプローチをチップインパーで、うまく切り抜けた。これで「気持ちが乗っていけた」と後半は1バーディ・ノーボギーで終えた。「パープレーでいいと思っていたので上出来。おつりが来ました」とこの日のラウンドを振り返った。
「昨年の日本学生はカットだったので、まずは後半のラウンドに進出して、少しでも上にいきたい」という。2週間前の九州学生ゴルフ連盟の試合、スポーツニッポン新聞社杯で優勝し、勢いにも乗っている。「がむしゃらにやっていきたい」と上位をうかがう。
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