今年の日本アマチュアゴルフ選手権競技のメダリスト、松原大輔(日本大学 2年)がその1回戦敗退から学んだことを活かして、日本学生のタイトルに挑む。
10番ホールスタートの松原は、前半で3バーディを奪い、スコアを通算9アンダーパーまで伸ばした。「チャンスは多くて、もうちょっと伸ばせた」とゴルフの内容は悪くない。だが、後半に入ると「攻めの気持ちを忘れて、守ろうという気持ち」が心の隅に湧き上がってきた。その気持ちの変化は、如実にスコアに現れる。2、6番とボギーを叩いてしまう。
ここで日本アマでの苦い経験が頭をもたげる。2日間通算10アンダーパーでメダリストに輝いたものの、1回戦で古田幸希に敗れたのだ。マッチプレーでは「もっと攻めの気持を持たなければいけなかったのに、守りのゴルフになって」しまい、負けにつながった。その敗戦から学んだことを活かす機会が訪れた。
7番では1.5メートルにバーディチャンスにつけるが、これも外してしまう。それでも「あと2ホールある。あきらめずに」心を保った。その気持は通じた。8番では2.5メートル、9番では1.5メートルのバーディパットを沈め、ボギーを帳消しにした。「満足とはいえないけれども、攻めの気持ち」を忘れなかったことで、敗戦の教訓を活かした。
首位と1打差の2位。絶好の位置につけた。明日も「攻める気持」を忘れずに、「自分がどういうプレーをするのか、考えていきたい」と優勝を見据える。昨年の日本学生は優勝した村山駿に1打及ばず、2位タイに終わった。その悔しさも忘れてはいまい。
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