小西奨太(大阪学院大学3年)は、日本学生の最終組でのプレーに「初めてのことで緊張した」と前半はボギーが先行する苦しい展開となった。アウトは2バーディ・3ボギーの1オーバーパー37。「ホールロケーションが段の上ギリギリのところに切ってあったり、難しかった。距離を間違えると、3パットしてしまう」と、これまでの2日間とは様相が違った。
しかし、後半に入ると体勢を立て直す。10番70センチ、11番1.5メートルと連続バーディを奪い、勢いを取り戻した。さらに13番でもバーディ、15番ではボギーを叩いたものの、17番では50センチに寄せてバーディ、最終18番は20ヤードのアプローチをチップインバーディで締めくくり、この日は3アンダーパー69で回った。通算13アンダーパーで松原大輔と並んで、トーナメントリーダーだ。「松原君がスコアを伸ばしていたので、必死について行った」という結果だった。
いよいよビッグタイトルが、手の届くところにやってきた。またとないチャンスだ。「いい位置でここまで来たら、あと1日自分のプレーを貫き通してやって見たい。前半は耐えて耐えて、ついていって粘りきりたい」と優勝のチャンスをうかがう。これまで小西が手にした大きなタイトルは、北海道ジュニアゴルフ選手権競技など地区競技がほとんどで「日本」タイトルはない。しかし、無欲で挑んだ大舞台で勝利を手にする話はよく耳にする。可能性はある。
この3年間は、松山英樹(2011~2012)、村山駿(2013)と3年連続、東北福祉大勢が優勝している。この勢いを小西がとめることができるか、「ストップ・ザ・東北福祉」の担い手の一番手は彼だ。
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