8時に1番ホールをティーオフした第1組。本選手権最初のティーショットを放って、いわばテープカットの役目を果たしたのが、引地理策(日清都)だった。その引地が5バーディ・5ボギーの出入りの激しい内容ながらイーブンパーにスコアをまとめて、首位と2打差の4位タイと好スタートを切った。
朝1番のスタートに「足が地についていないというか、フワフワした感じだった」と2、3番でセカンドショットが当たらずに連続ボギー。5番でもボギーを叩く不安な出だしとなったが、8番(パー3)で6番アイアンのティーショットを2.5メートルにつけるバーディで「これで気持ちも落ち着いたし、アイアンショットもピンを差すようになった」と、9番で4メートル、10番(パー5)では110ヤードの3打目を9番アイアンで1メートルにつけて、3連続バーディを奪ってみせた。18番ではティーショットを左にミス。2打目は「枝が気になって」3番ウッドで低い弾道のショットを放ち枝の下を抜いてグリーン奥に運ぶ。「計算通り」というマネジメントだったが、3打目のアプローチが「逆目で…」思わぬミスからボギーフィニッシュとなったが、それもご愛嬌か。
ここ小野ゴルフ倶楽部は、「自分が初めて関西オープンに出場してアマチュアの部の3位になりましたし、最初の日本アマでも第3ラウンドを最終組でプレーしました」とゲンの良さだけではない、引地自身のゴルフ人生の大切な思い出の場所となっているという。「大好きなコース」という小野ゴルフ倶楽部での本選手権だが、更にひとつ思い出を増やしたいところ。今年64歳の引地は、来年はミッドシニアの年齢に達する。もちろん、今年が日本シニア最後の出場というつもりは毛頭ないが、小野ゴルフ倶楽部で開催されている本選手権で好成績を残せば、なによりも嬉しいことに違いない。
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