昨年大会で第1ラウンドで首位に立ちながら、3位に終わった榊原吉規(知多)。リベンジを期す本年も首位と1打差の4位タイで第1ラウンドを終え、本選手権初優勝に向けて好位置につけた。
「ティーショットは右にふけるし…ショットはいまいち」という榊原は、2番ホールでボギーが先行するも、3番で120ヤードのセカンドショットをピッチングウェッジで1メートル、続く4番(パー5)も1メートルを決めて連続バーディを奪い、前半を1アンダーパーで終える。後半は10番でチャンスを逃すと、11番(パー3)でティーショットを左に曲げてバンカーに打ち込むミスからボギーが先行。13番もボギーと、嫌な流れになりつつあったが、14番(パー5)で6メートルのフックラインをねじ込んで流れを引き戻す。続く15番は「距離は短いですが、ティーショットは打ち上げで、セカンドショットはグリーンに向かって打ち下しになる難しいホール。自分にとってはキーホールとして考えている」という大事なホール。榊原はここでスコアを伸ばし、「大きなバーディだった」と、その後はパーを重ねて、4バーディ・3ボギーの71でホールアウトに笑顔を見せるが、榊原にとって笑顔の要因は、4位タイの好スタート以上に、「今日のプレーの途中で、調子が悪いなりに立て直すことが出来た」収穫を実感できたこと。昨年大会3位タイの成績に「周囲の人から去年は出来過ぎだよと言われています」とおどけるが、そう声をかけてくれる仲間たちの今年の大会への期待が大きくなっていることも実感している。
「期待には応えたい気持ちは強いです。でも、マイペースで行きますよ」飄々と語る榊原。今年こそという熱い気持ちは、胸の中に抑えていくつもりだ。
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