ショットが次々とピンにからみついていく。1メートル、1.5メートル、2メートル…。ショットで作り出したチャンスを確実に決めていく。西山美希(小田原GC松田)の第1ラウンドのゴルフは、そんな展開だった。奪ったバーディは7ホール。そのうちの6ホールは2メートル前後のパットを沈めたものだ。唯一ロングパットが決まったのは16番(パー3)であった。10メートル近い距離。「打ち過ぎちゃった!」と、一瞬ドキッとしたパットが「カップに飛び込んでいってくれました(笑)」
ボギーは8番(パー3)の1ホールだけに抑えて6アンダーパーの66がスコアカードに記入された。自己ベストタイであった。
専修大学経営学部
の4年生である。プロ志望で、今年のプロテストに挑戦中でもある。現在A地区の2次予選をトップ通過して7月のファイナル進出を決めている。
「そのテストのこともあったので、このオフはショートゲームを徹底的に練習しました。その成果だと思うのですが、120ヤード以内なら1ピン(2.5メートル)以内に寄せられる自信があります」。次々とバーディチャンスを作り出したのは、まさにこのショット精度の高さによるところ大であった。
昨年大会はベスト16。マッチプレー1回戦では、優勝候補の一角に名前を挙げられていた堀琴音をくだした。そして2回戦の相手は、これまた候補の一人として注目されていた勝みなみ。残念ながら5and4で敗れてコースを去らなければならなかった。
「今年は、自分にとって最後の日本女子アマになると思うので、思い出に残る結果を出したいな…と、そんな思いで会場入りしました。直前の(プロテスト)2次予選でも調子が良かったので、密かに(優勝の)希望があるのではないか…なんて考えてもいました」
不安があるとすれば、ショートパット。「1.2メートルから2メートルぐらいの距離をポロポロ外すことがあるので、それさえなければ、それなりのスコアにはなると思います。今日は、気持ちよく決まってくれたので、この大会は波に乗っていけそうです」
西山は、最後の日本女子アマで最高のスタートを切った。
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