本選手権優勝候補の筆頭に上げられ注目を集めている勝みなみ(鹿児島高)だが、第1関門のマッチプレー進出は、薄氷を踏む思いで手に入れた。
第1ラウンドで1アンダーパーとスコアを伸ばせずに終わった勝の第2ラウンドは午後スタート。「午前組の選手がスコアを凄い伸ばしていた」と、今日こそはと意気込んで1番ホールをティーオフしたが、よもやのボギー発進。その後も、チャンスにつけながらパットがホールをかすめつづけ、「え?と思って…これは運が無いな」と前半は1つもバーディを奪うことが出来ず、逆に11番で2つ目のボギーを喫し「今日、2オーバーパーまでいって、ヤバい…これは落ちたと思った」と内心では、マッチプレ
ー進出は赤信号が灯っていた。
それでも、ここからが勝の真骨頂。12番(パー5)で下り7メートルのパットを沈めて、初バーディを奪うと、14番も下り2メートルを決めて、イーブンパーにスコアを戻す。「途中、焦りはなかったです。ただ、ボギーを打っているから、もう打たないようにと。逆に落ち着けました」と泰然自若なプレーを見せる。最終18番では、4メートルを沈めてのバーディフィニッシュに力強いガッツポーズも飛び出した。
先週からのショットの不調も徐々に改善が見られ、春先に距離感に悩んでいたパッティングも「下りのパットは、打たなくても転がってくれるので、下りは好き」と、上向き加減。それに加え、今日のラウンドでは、「気持ち次第ですね。気持ちです」と、持ち味の気持ちが入った攻めのプレーの大切さも改めて実感した。
本選手権では、メダリストを目標にしてきたが、「それはダメだったので、出るからには決勝までいきたい」と昨年大会ベスト8のリベンジを目指す。
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