小滝水音(マナGC)は、茨城県の明秀学園日立高校の2年生。本選手権は3年連続3回目の出場となる。昨年までは2年連続でベスト32に残れず、2日間でコースを去っていた。「だから、今回は、絶対にマッチプレーに進むと強い意識をもって大会に臨みました」。
第1ラウンドが2アンダーパーの70。第2ラウンドは午前のスタートで68。通算6アンダーパーにまでスコアを伸ばして早々とマッチプレー進出を決めた。10番からのティーオフで8メートルのロングパットを決めたのが13番(パー4)。最初のバーディだった。さらに16番から3連続バーディも奪った。147ヤードの16番は8番アイアンでピンそば50センチにぴたりと
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つけた。左ドッグレッグの17番(パー5)は、第2打を9番アイアンでレイアップし、第3打も9番アイアンで4メートルに乗せてスライスラインを慎重に沈めた。
ドライバーの飛距離は240ヤード。練習ラウンドでは17番で2オンを狙い、林の中に打ち込んでいた。「だから本番では、レイアップして確実に3オンさせることを徹底させるように決めていました」。そのとおりの戦術で、このホールをバーディにすると、続く18番では第2打をピン左3メートルにつけての3連続バーディであった。
3度目の正直に向けて着々と準備を進めてきた。下半身のトレーニングに体幹トレーニングを加えたのは昨秋から。その効果は春先からのショットの安定に現れている。中嶋常幸プロが主管を務めるトミーアカデミーでの練習、合宿も続けている。「中嶋プロには、特にバンカーショットと飛距離アップのためのスウィング練習を教えていただきました。苦手だったバンカーショットも、いまでは大好きになり、自信を持てるようになりました」。
先週は軽井沢での競技に出場してベント芝での練習もこなしてきた。「自分は払うような打ち方でしたが、ベント芝でしっかり打ち込んでいく打ち方をとりいれたらうまくいくようになりました。おかげで、この大会でもアイアンショットがうまく打てています」。
北海道入りした日に、中嶋プロからの伝言が届いていた。「練習ではグリーンをしっかりチェックして、転がりをつかんでおくようにするといい」というものだったそうで、アドバイスどおりに入念にチェックしたことでパッティングも好調だ。「昨日も、今日も27パットでした。スピードが自分のタッチに合っています」。
準備万端で決めたマッチプレー進出。そのマッチプレーについても、しっかり戦略を立てている。「勝負が始まったら、最初のアップを自分がとる。それを心掛けます。先制して自分のペースで戦っていける展開にしていきたいです」。
小滝は、どこまで駆け上っていくのか。
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